「初顔合わせ」（１） - パーキンソン症候群　闘病記

長女が結婚すると言う。　彼は、大学職員だ。　付き合って、数年。　早く、孫の顔を見たい我々（妻と私）は、喜んだ。　彼とは一度、軽く挨拶をした事があったが、余り強い印象は無かった・・　

　　　――――――――――――

では、結婚の手順は？　先ずは、親同士が会わなければならない。　即ち、親同士の「初顔合わせ」の開催である。　（それから、結納であろう。）　・・と言うのは、まさか、結婚式場で

　　　「初めまして！」

と言う訳にも行かない。　では、何処で会うのか？　長女が自分の父親が体調が良くないと言ったら、遠路来てくれる・・と言う。　そこで色々と考えた結果、例の匠のいるフランス料理店（〇ンデ〇イオン）にしよう・・と言う事になった。　

ただ、彼の父親は、彼が18歳の時に他界した・・らしい。　ので、メンバーは5人である。　では、料理は？　一番高い料理の値段を訊くと、

　　「6000円です」

と言うので、それを5人分予約した。　後は手土産と服装である。　手土産としては、和菓子にした。　と言うのは、彼が餡が好きだからだ。　まぁ、和菓子屋に行って見繕って来るしかない。　

残るは、服装である。　ま、常識的には、背広にネクタイだろう。　そこで、昔の（サラリーマン時代の）背広を着て見ると、どれもブカブカなのである。　まぁ、当時と体重は数Kg程減った。　が、問題は長さ（丈）である。　どれも長いのである！　と言うより、私の背が縮んだのだ！？！　170cmはあったのに・・

そもそも、加齢によって何cmか縮み、更に圧迫骨折により1cm程縮み、前傾姿勢により更に何cmか縮んだのだろう。　（尚、最後の要因は、服のブカブカとは直接関係ないが、身長を測る時、十分反れない（＝後頭部が測定用の竿に着かない）ので、低い値になる・・と言う意味である。）

それでも、ズボンの方はサスペンダーをすれば何とかなる・・と言う範囲だったが、サスペンダーを買って貰えなかった。（悲）

　　　―――――――――――

さて、3月上旬、いよいよ当日となった。　11時半の待ち合わせなので、11時25分頃着く様に出掛けた。　駐車場に着いたら、長女が、お相手の車を探したが、なかった。　中に入いり、席に案内され未だ来ないので、窓の外を見ていたら、5分程で、長女が

　　　「あっ、来た！　あの車！！！」

と言うので見ると、青年とその母らしき人が降車する所だった。　11時半はチョット過ぎているが、調布市から車で来て±5分なら、「正確」だ。　尚、彼は車が好きで、長距離の運転も苦にならない・・と言う。

こうして、メンバーの5人が揃い、自己紹介をした。　さて、彼の母は、どんな人なのだろう・・　見た目は普通のおばちゃんだけど・・