パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

妻の手術−10 (示説室にて)

午後3時40分、看護士がディルームで待機している家族と身内を呼びに来た。 手術が終了したのである。 手術の余りの遅れに皆が不安を持ち、重い空気のままその看護士の案内で、手術室に隣接する示説室へと向かった。 手術の説明(内容、経過、結果)を聞くた…

妻の手術−9 (手術開始)

8時55分、定刻に看護士が車椅子を持って、妻を迎えにきた。 ストレッチャーではなかった。 そして車椅子の妻を先頭に、車椅子を押す看護士、家族、身内がゾロゾロと手術室の前まで付いて行った。 そして皆の見守る中、看護士は妻の乗った車椅子を押して手術…

妻の手術−8 (入院)

甲状腺全摘出手術に伴うその他のリスクは、一般の手術と同じである。 緊急時に輸血を行う可能性があるので、血液製剤を介する感染症(HIV、C型肝炎など)のリスクは、ゼロではない。 勿論W医師から丁寧な説明があり、同意書に本人がサインした。 その他、多…

妻の手術−7 (反回神経と副甲状腺の問題)

では、甲状腺全摘出手術のポイントとなる反回神経と副甲状腺とは? 反回神経とは、声帯を支配する神経である。 この細い神経が、左右の甲状腺の裏側を気管に沿って走行している。 甲状腺を摘出する時にこの神経を損傷してしまうと、声が出なくなる。 それば…

妻の手術−6 (手術日が決定!!!)

所が、W医師の判断は異なっていた。 もう少し長期に亘ってコントロールされる必要があるらしい。 そこで再び妻は内科のN医師(女性)を受診し、甲状腺ホルモン値(=血中濃度)を継続的にコントロールする事となった。 ―――――――――――――――――――――――――― N医師は、…

妻の手術−5 (甲状腺クリーゼ)

多くの偶然が重なって、妻の甲状腺の両側(りょうそく)に癌が発見された。 その総合病院の外科で手術し、摘出する事が決まったが、「甲状腺クリーゼ」を避けるため、準備が必要である。 甲状腺クリーゼとは、甲状腺ホルモンの血中濃度が急変する事によるシ…

妻の手術−4 (甲状腺癌が発見されるまで)

2010年の年末から2011年の初頭に降って湧いた(?)妻の病気の経緯を、ここで纏めてみよう。 ? 近所の開業医で市の健康診断を受けたら、便潜血反応が陽性だった。? 紹介を受けて受診した総合病院の消化器科で、大腸ファイバースコープの検査を受けたら、「異…

妻の手術−3 (甲状腺の異常)

指定された日に、妻はその総合病院で、甲状腺の超音波検査を受けた。 検査そのものは、痛くも痒くもない。 ただ首にプローブを当てるだけである。 しかし、その結果を受けての再診でY医師から告げられた内容こそ、将に「衝撃的」と言う他はない。 影が見つ…

妻の手術−2 (肝臓の名医、Y医師)

妻は同じ総合病院の内科にて、Y医師の指示の元、再度の血液検査を受けた。 この頃になると、年は変わって2011年となっていた。 血液検査は何度も受けているが、「肝臓」と言う事で、きっと一般検査とは項目が異なるのであろう。 そこで、検査結果の出た頃を…

妻の手術−1 (大腸の異常? 肝臓の異常?)

さて、これまで私のパーキンソン病の話題ばかりであったが、実はこの間、妻の体にも大変な事が起こっていた。 少し長いのであるが、紹介しよう。 ―――――――――――――――――――――――― 2011年6月下旬、妻が甲状腺の全摘出手術を受けた。 病名は「甲状腺癌」である。 細…

診察 − 処方

I医師は椅子から立ち上がり、診察室の隅まで私を招いて 「歩いてみて下さい」 (I医師) と促した。 私はつい意識して、「普通に」歩いた。 次に私の後ろに立ち、私の両肩を持ち 「私が後ろに引きますから、できるだけ踏ん張って下さい」 (I医師) と言い…

診察 − 写真

お互いが椅子に座ったままI医師は私と向き合い、膝を突き合わせた。 そして背筋を伸ばして、その両手で私の両手を取った。 I医師の暖かくて柔らかい手の感触が、伝わってくる。 でも、これは純粋な診療行為である。 その証拠に、I医師は私の手を振ってみたの…

診察は、より厳密に

I医師は 「では、診察に入りましょう」 (I医師) と言い、聴診器を取って構えた。 私はジャケットを脱いで、聴診を受けた。 その結果、 「不整脈は、ありませんねぇ」 (I医師) との診断だった。 前回受診時に不整脈の存在を示唆されたので、今回、質問と…

「亜型」とは?

因みに、I医師の言う「この通り」とは、パーキンソン病の亜型の事である。 その理由は、 「震えはないんですよね、歩行障害が最初に現れたんですよね?」 (I医師) と言う言葉に集約されている。 つまりパーキンソン病の発症は震顫(振戦)から気付く事が多…

待望の(?)診察日

2011年6月の中旬、待ちに待った診察日である。 予約時刻の16:00ギリギリに病院に到着した。 受付票の打刻は15:57である。 脳神経内科の受付に行き、月替わりなので保険証を提示した。 待つこと20分位であったろうか、結構早めによばれた。 今回は、中待ちな…

ミニ旅行(後編) − 屋形船

次はいよいよ、メインイベントの屋形船である。 バスから降りて、艀(はしけ)に向かった。 ただでさえ足元が覚束ない上に、傘もさしている。 オットットと水溜りに突っ込み、靴に水が入って靴下も濡れてきた。 気持ち悪い・・ これもパーキンソン病の副作用…