パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

再審査請求

さて、私の障害年金3級から2級への額改定請求であるが、一度請求を行った。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2015/08/30/085359

 

しかし、結果は不承認であった。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2015/12/23/084325

 

そこで私は、審査請求を行った。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/01/11/073526

 

実はこれに対しても不承認の裁定結果を告げる「決定書」(謄本)が2月下旬に簡易書留で届いていた。 しかし、その内容は下記の3点で、納得が行かない。 そこで、再審査請求書を書き、その3点を理由として再審査を申し出た。 それには様式自由であるが、「再審査請求の趣旨及び理由」を書く必要がある。 (尚、下記の理由の内、「前記」は趣旨に書いてあるので ここには無い。)

 

① 裁定の根拠の不明朗さ

決定書では裁定の根拠が述べてある。 そこには、例えば「肢体の障害関係の測定方法」、「参考可動域の2分の1以下の制限は」、「他動可動域の2分の1に制限され」等の表現が記載されているが、それらは例えば、一般の人が通常知り得る日本年金機構の冊子「障害年金ガイド」の「障害等級表」に記載が無い。 従って、その根拠が私を含めた一般人には不明朗である、と言わざるを得ない。 まぁ、請求人毎に基準を変える様な恣意的な運用は無いと信じているが、これでは「あと出しじゃんけん」で負けた様な、嫌な後味が残る事は、否めない。

 

② 疾病への無理解

疾病はPSPの非典型例であるPAGFだが、この疾病の特徴を考慮した裁定になっていないと考えている。

 

と言うのも、大変失礼ながら、審査官はPSPをその典型例であるRichardson症候群と同義と理解している様に思えるからである。(決定書のP12下段~13冒頭)

 

であれば、審査官による上肢や関節可動域に対する記述(決定書のP6下段~7上段、P8の表の前半、P12~15前半)は、PAGFでは殆んど意味を持たないのである。 なぜならこの疾病の問題は、下肢の作動であり、上肢の機能や静的な状態での作動能力(例:可動域)は比較的保持されているからである。

 

更には、審査官による評価の根拠が、寧ろ外部障害(器質的な欠損等)に重きが置かれている事を窺わせる記述(P10の中段、P17の中段)もある。 (時として、内部障害は「怠け病」と揶揄される事がある。)

 

③ 論拠の偏向

審査官は、「第4 審査資料」にて次の様に述べている。

 

「本件の審査資料は、請求人が額改定請求書に添付した・・診断書の写しである。」

 

即ち、別紙は微塵も考慮されていないのである。 (尚、当該別紙のコピーが決定書に添付されていた。)

 

確かに医師の診断書の効力は絶大で、絶対的ですらあるだろう。 それを承知しているからこそ、医師も限定的に(=自身で確認できる事)しか診断書に書けない状況は前記の通りである。

 

しかしながら、年間約8回・各10~15分程度の診察時間内に、患者が日常生活での困難(ADL/QOL)までをも十分に伝え、また医師がそれを理解し、納得するには無理がある。 それが、診断書と別紙との温度差の原因の一つになっている事は、ご諒解戴けるものと思われる。 具体的には、この事が診断書中「⑱ ・・」と別紙「(2)現在(障害の現状)、③ ADL、④ 評価」との差となっている。

 

従って、その一方のみを論拠とする事は、偏向であると言わざるを得ない。 否、誤解を恐れず、踏み込んで言わせて戴ければ、患者の現症は診断書より別紙(=患者からの申告書)で評価すべきかと・・。

 

この請求に対し、どんな回答がくるのだろう。