診療032 ― 202104(6)
そして、T医師は、
「それじゃあ、前回の(MRI撮像)と比較してみましょうねぇ・・」
と言って、画面左半分に、5年前に撮ったMRI像を表示して、ほぼ同じ位置の画像と並べた。 そして、こう評した。
「あ、この白いのは、水ね。 どうかしら、5年前と比較して、(脳の)委縮は進んでいるかしら? もし、しているとして、それは、加齢によるものよりひどいかしら? ね! ご主人の言動に変な所ってある?」
と妻に訊いた。
すると、妻が、
「いいえ、ありません」
と妻が答えた。 T医師は、これに合点が行ったかの様に、
「そうよねぇ。 (MRIでも)前頭葉に委縮は見られないもんね!」
と評した。 どうやら、MRI上は問題なさそうだ。
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こうして、T医師による診察が、無事に終了した。
会計書類が出来るのを待っていると、男性が我々の受付番号を呼んでいる。 妻が応対すると、中に
「割れやすいものが入っているので、注意してください」
と言いながら、茶封筒を渡した。 その後、会計をしたが、「指定難病医療費給付証」のおかげで0円だった!
こうして、病院漬けの一日も終わった・・ そして、今思えば、診察が1時間遅れたのは、T医師の配慮だったのでは・・と。 きっと、私の撮像時刻を見てMRIが1時間遅れである事を知り、我々が昼食に十分時間を取っても、「遅刻」にならない様に・・と言う。