クリスマス - 滞米生活、その39
「米国のクリスマスって、どんなだろう?」、「日本でこれだけ賑やかなんだから、米国ではさぞかし色々なイベントがあるのだろう・・」と思いますよね?
確かに街に出ると、店の扉にはクリスマス・リースが飾ってあります。 でも、街のどこをみても、商業的な意味での巨大クリスマス・ツリーやイルミネーションはありませんでした。 ましてや街にジングルベルが流れるなんて事は、決してありませんでした。 それは私が過ごしたフォートコリンズが小さな大学街だったからかも知れません。 それに私はキリスト教徒ではありませんので、教会とも無縁でした。
本場のクリスマス事情が聞けると思わせ、がっかりさせてしまったかも知れませんね? 逆に日本のクリスマスが、余りにも商業主義に走りすぎているのでしょう。
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クリスマス直前の夜、市内に住む米国人夫妻の家に招かれました。 同じ年頃だったので、気さくに付き合っていた夫妻です。 家に招き入れられると、身長と同じ位のツリーがあり、色々なオーナメントで飾ってありました。 勿論、本物の樹でした。 そしてツリーの下にはカードや小物が、所狭しと並べられていました。 それらのカードは夫妻宛てのクリスマス・カード、小物はプレゼントでした。 クリスマスの日までこうやってツリーの下に並べておくのだそうです。 米国には、「クリスマス・カードすら送ってこない人は、友達でも何でもない。」と言う言葉があるそうですが、それを見て実感しました。
その夫妻とは日米の文化比較に花が咲き、楽しいひと時を過ごしました。 個々の内容までは憶えていませんが、一つだけ印象に残っています。 「米国では妻は夫の事を、どう呼ぶのか?のか?」と言う質問に、「私は夫をMonkと呼ぶ。」と奥さんが答えました。 後で辞書を見てみると、「修道僧」と言う意味でした。 別に夫は宗教関係の人ではありませんので、一般的呼称なのでしょう。 そう言えば日本で使う「旦那」と言う語も、「布施をする人」という、仏教的意味のある梵語でしたね。
因みに、クリスマスをイエス・キリストの誕生日と思っている人が多い様です。 これから日照時間が伸びる冬至を1年の誕生日と考え、それと重ね合わせた・・と聞きました。