メキシコ国境へ - 滞米生活、その33
本稿は「XXX(18禁) ― 滞米生活、その32」(http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2020/04/04/103201)の続きです。
日記「ロッキーの夏 - 滞米生活、その8」(http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2018/06/28/105948 )で、山道をドライブする時の「コロラドの常識」(トランクに人数分の飲料水と毛布を入れておく事)を紹介しました。 幸い私はそれらのお世話にはなりませんでしたが、旅の途中で車が故障して心細い思いをしました。
ある夏、メキシコ国境に近いArizona(アリゾナ)州のTucson(トゥーソン)まで行ったのです。 南国をドライブするのにエアコンの効きが悪いので、予め修理に出しました。 結果としてこれが大失敗でした。
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フォートコリンズから40号線を西へ走り、Utah(ユタ)州をまたぐDinosaur National Monument(恐竜館)の展示(実際に、地層から恐竜の化石が露出していて、触れる!)を見て南下し、Grand Junction(グランドジャンクション)へ向かう途中でした。
https://www.nps.gov/dino/planyourvisit/index.htm (恐竜館)..
急に車の前方から「ガラガラ」と音がして、ボンネット内に蒸気が上がりました! 直ぐに車を右に寄せ、紙に「HELP」と大書して道路に向けました。 親切な人が停まってくれたので、「次の街に行ったら、トゥイング(牽引)を頼んで欲しい。」と託しました。 長く、不安な時間が過ぎましたが、レッカー車が来ました! 助かったのです。 あの人は本当に伝えてくれたのでした。
原因は、エアコンの効きを良くするためにファンベルトが張られ過ぎ、エンジンのベアリングがやられてしまった事でした。 そこから冷却水が噴出したのです。 私の場合は、まだ車通りの多い道で、次の街までそれ程遠くなかったので何とかなりましたが、これが山中だったら・・ と、冷や汗ものでした。
その後車を修理してもらい、無事にTucsonに着きました。 更に南下しメキシコ国境まで行きましたら、同僚の米国人やメキシコ人は(3日以内の観光なら)フリーパスでした。 パスポートを持参しなかった私は係官に交渉しましたが実らず、ゲートの手前で時間を潰しました。 国境―――僅かその数メートルがとても遠く感じられたのでした。
蛇足 : Tucson(トゥーソン)の名前の由来は、「Too sawn」、つまり「ノコギリで引かれ過ぎた」です。 ゴツゴツした岩山のある街だったのでしょう。