パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診療000―201807―2

 

軽くノックして入ると、少し暗い部屋に大きなテーブルがあり、その上に大画面のモニターが2台光っていた。 その光に照らされた初老の男性が、大きな椅子に埋もれていた。 そう、彼こそがパーキンソン病の世界では日本で屈指の名医・f医師である。

 

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   「初めまして、〇〇と申します」

 

と私が言ったら、f医師は椅子から起き、早速にも病気の話しになった。 彼は、予め渡しておいた「病歴と環境の紹介」を読んでいたらしく、妻の質問に答えた。

 

   「あのぉ・・ 主人の病気って、なんなんでしょうか?」

 

   「う~ん、進行性核上性麻痺(以下、「PSP」と言う)でしょうね。」

 

   「では、その内の・・」

 

   「発症から、何年になります?」

 

   「えーっと、9年ですねぇ・・」

 

   「9年ですかぁ・・ 純粋無動症(以下、「PAGF」)かなぁ・・」

 

ここでf医師は、進行性核上性麻痺の(臨床的な)分類として、Richardson Syndrome、PSP-Parkinsonism、PSP-PAGF等がある事を述べた。 更に、彼は両手を素早く「パ・パ・パン」と3回強く叩き、私に同じ事をやる様に言った。 勿論、私はf医師を真似て、3回叩いた・・積もりだったが、4回になってしまった。 それを聞いたf医師は、妻にこう言った。

 

   「ね! 4回になったでしょ! これが、PSPの特徴なんです。」

 

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さて、f医師は、「病歴と環境の紹介」の後半・<< 主な病歴とエピソード >>の末尾に書いてある「グルタチオン点滴」に対して、酷評を加えた。

 

   「あんなの、金儲け主義の医者のやる事だぁ・・ だって、(グルタチオンの)原価って、ものすごーーーく、安い(=低い)んですよ」

 

と言うと妻が

 

   「えぇ、息子もそんな事を言ってました」・

 

と、同調した。

 

続いて、f医師は私の薬に対する疑問に対して、次の様に述べた。