グルタチオン点滴療法―1―1
さて今日は、初めてのグルタチオン点滴の日だ。 初めて行く医院なので、少し早目に家を出た。 そうしたら、矢張り道を一本間違えてしまった。 と言うのは、改めてカーナビに電話番号を入れると、曲がるべき信号を行き過ぎた事が分かったからである。 すると、妻が怒り出した。
「そんなら出発する前に(カーナビを)セットすれば良かったじゃない!」
と。 なぜかというと、車を完全に停止させないとカーナビに入力出来ないのと、そもそも、妻はカーナビの操作に不案内(=苦手、要は「機械音痴」)だからである。
私は、ガソリンスタンドの交差点を右折すれば行けると思っていたのだが(後で分かったのであるが)、実はガソリンスタンドは交差点の角でなく、一軒手前隣だったので、見逃していたのだった。
こうして、O整形外科に着いた。 妻はその駐車場に車を停め、バリアーフリー化のために後から盛ったモルタルの上を歩く私を支えながら、入り口の扉を開けた。 見ると、正面に下駄箱、その下にスノコ、右には椅子1脚と柄の長い靴べらが1本、左には待合椅子に10人程が座って待っていた。
私は妻に促されて、椅子に腰掛けて靴を脱ぎ、医院専用のスリッパに履き替えた。 そして、我々も待合椅子に一旦腰掛け、妻のみ受付に行き、
「あのぉ、私、11時にグルタチオン点滴の予約をお願いした〇〇と申します。 こちらが(健康)保険証とおくすり手帳です」
と言うと、受付の女性が
「では、こちらにご記入頂き、こちらに出して下さい」
と言い、クリップボードに挟んだA4の紙とボールペンを妻に渡した。 つまり、初診申込書兼情報提供書である。
その用紙の項目は、極一般的なものであるが、末尾に「医師に知っておいてほしい事」と言う項目があった。 私は、予め準備した書面を添え、妻が「別紙の通り」と記入した。
そこには、次の様に書いておいた。
<< 病歴と環境の紹介(平成30年3月〇日現在) >>
名前 : (略)
誕生日 : (略) (満NN歳)
住所 : (略)
連絡先 : (略) (自宅電話番号)
病名 : パーキンソン症候群 (A総合病院、I・S医師)
進行性核上性麻痺の純粋無動症 (K大学病院、S医師=セカンドオピニオン)
進行性核上性麻痺 (A総合病院、S・F・T医師、)
主訴 : (1) 歩行障害(すくみ足、突進歩行)・姿勢反射障害・姿勢保持障害
(2) 書字困難(小字症)
(3) 構音障害(小声、嗄声)
(4) 開眼失行
治療 : (1) 処方
(2)理学療法
・ マッサージ・筋トレ・ストレッチ、1回/週)
家族構成: 自分、妻、長男(K大学病院・勤務医)、長女(S大学職員)、義母(農業、別棟)
日常生活: 立位作業は困難、座位作業はほぼ可能。
立位作業の例 : 歩行(移動)、運搬
座位作業の例 : 食事、着衣・脱衣※、トイレ、入浴※・洗髪、整姿・整容
(※ : 一部介助)
勤務 : (なし)
年金 : S医師の診断(パーキンソン症候群)により、平成26年5月に障害厚生年金(3級14号)の認定を受ける。 但し現在は、老齢厚生+老齢基礎年金。
特定疾患: S医師の診断(進行性核上性麻痺)により、特定疾患医療給付を26年12月より受ける。 その後法改正があり、F医師により、指定難病医療給付を受ける。
身障者 : T医師の診断により、平成28年10月〇日に身障者手帳(2級)の交付を受ける。
以上が私の現在の環境と病状である。 続いて、主な病歴とエピソードを経時的に述べた。