パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

転倒事故(終)とリハビリ388―最悪の状態で

 

こうして、漸く家に着いた。 さて、上唇を怪我して、日常生活で困る事は? 例えば、液体を飲む時。 どうしても、ガーゼに付いてしまう。 まぁ、お茶等はストローを用いれば良いのであるが、味噌汁を口にしたり歯磨き時に漱いだりする時は、困ってしまう。 後は、唇が腫れているので上手く食べられない。 ま、口中を切らなかったので、口内炎にならなかったのが幸いであった。

 

食事時のガーゼの汚れは、食後に交換する事で解決した。 それでも丸2日は、滲出液でガーゼがびしょびしょとなった。 3日目位からガーゼの汚れが部分的になり、4日目位からは、バンドエイドでも可能な位まで乾燥してきた。

 

そこで5日目からは、何も覆わず、ゲンタシン軟膏のみとした。 すると、傷口は乾いて、大きなカサブタとなった。 やがてこのカサブタが自然に取れれば、治癒となるのだろう。

 

勿論、それまで誰にも会いたくはないのだが、8月中旬にリハビリの予定が入っている。 まぁ、失敗(転倒)は失敗なので、カサブタ位で休む訳には行かない。 そこで、カサブタをバンドエイドで隠して、臨んだ。 但し、唇周辺にゲンタシン軟膏が付着し、ヒゲも伸びているので、直ぐに取れそうであったが、何とか持った。

 

さて、M医師による予診時に、転倒日を訊かれたのみであった。 しかし、I士はその責任上、転倒の様子をより詳細に訊いて来た。 勿論、正直に答えた。 すると、I士は最後に次の質問をした。

 

   「他に怪我した所は(無かったんですか)?」

 

ま、長袖・長ズボンに手袋を付けていたので、擦過傷は免れている。 

 

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早速、I士による施術が始まった。 心なしか、いつものストレッチや筋トレよりは、マイルドな気がした。 そして、上半身に移った時に、彼はそれまでとは異なった方法で行った。 それは、私の手を握手する様に持ったのである。

 

勿論それは、転倒した際に手や腕に怪我が無かった事を確認しているのであろうが、その結果、何かあった時、

 

   「ホラ、他にも怪我があったじゃないか!」

 

と指摘するためでは無く、本人も気付かない傷や捻挫などの有無を調べているのだろう。

 

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そして、最後に歩容を見て、終了した。 勿論、良い訳が無いが、彼は決して批判的な言葉は口にせず、

 

   「ゆっくりぃー、ゆっくりぃー、焦らず、ゆっくりぃー ・・」

 

と、後ろから付いて来てくれた。