リハビリ367―Y士、再び
4月中旬の今日は、リハビリの予約日だ。 そこで、妻の運転で総合病院に出掛けた。 いつものM医師の予診を受け、待合椅子に腰掛けていると、ほぼ定刻にY士が現れた。 早速、リハビリ室に行き、空いている台を探して、彼は私に靴を履いたままで待つ様指示してから、台を清拭した。
では、先ず靴を履いたまました事は? バランスや体調のチェックであった。 例えば立位で片足立ち、スクワット、歩行、押し合い(向かい合って両手で押し合い、倒れない様に前後のバランスを取る)、その場で回転等である。
殆んどは彼が予想していたより出来た様であるが、出来なかったのがの場での回転である。 どうしても小刻み回転になり、途中ですくんでしまった。
――――――――――――――――――――
続いて、マッサージやストレッチを行った。 例によって、彼はうつ伏せの私の背中に全体重と思える程の体重を掛けて来た。 後で分かったのであるが、これは彼の熱心さの表れである・・と思えた。
例えば、私のハムストリングスを伸ばす時も、全身の力を使って自分の肩に乗せた私の脚を持ち上げていた。 勿論、
「大丈夫ですか? 痛くはないですか?」
と気を使いながら。
いやぁ、どれも熱心なので、私が彼の疲労度を心配する程である。
――――――――――――――――――――
途中彼が、病気で困っている事を私に訊いた。 私が
「夜中のトイレです」
と答えると、彼は、
「そうですよねぇ、ふらついちゃいますよねぇ。 普通の人だって、夜中にトイレに行く時に・・」
とフォローした。 本当は「ふらつく」事が問題ではなく、中々トイレに着けない事による「切迫尿意」が問題なのだ。 まさか、
「そんな時は、どうするんですか?」
等と回答に窮する様な質問は来ないだろうが、「万が一」を考えて、
「そうなんですぅ・・」
と、惚(とぼ)けてしまった。