パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

家族旅行―3

漸く宿泊するホテルに到着し、車を正面玄関前に着けた。 まだ時間が早いせいか、我々の他に車が無い ・・と思ったら、「歓迎」の看板には我々の他には、もう一組あるだけだ。 平日の観光地のホテルって、こんなものなのだろうか?

 

駐車場まで迎えに来た初老の男性(支配人?)の案内でロビーに入ると、我々の他の人の姿は無く、閑散としていた。 そして私は、予め頼んでおいた車椅子に乗った。 

 

その後、男性の案内でロビー内のテーブルでウェルカムドリンクを戴きながら、部屋の案内を受け、夕食を6時半に、翌日の朝食を8時にお願いし、また宿泊票に記入をした。 尚、食事は何れも、部屋食らしい。 

 

途中、その男性から

 

   「女性は、浴衣と帯が選べます」

 

と言う案内があったので、妻と長女が嬉々として選んでいた。 

 

その後、男性の案内で2階の「風」と言う部屋に入った。 ロビーが3階なので、エレベータで下がる感覚が不思議だ。 部屋はロビー周辺とは異なり、新しい。 広い部屋の他に、ベッドルーム、露天風呂、トイレ、テラス等がある。 テレビも50インチの大画面だ。 

 

   「(ん? テレビの横に、何か貼ってあるぞー?)」

 

と思って見ると、WifiSSIDとキーであった。 そう、Wifiが無料なのだ!

 

テレビと言えば、寝室にもある。 そして冷蔵庫内の飲み物は、全て無料(!)だそうである。 その上にはお茶やコーヒーメーカーが備えてあるが、ティーバッグではなく、チャンと急須で入れる様になっている。 コーヒーも小型のパックに入ったものをバリスタマシンで淹れる本格的なものだ。

 

さて、夕食までには時間がある。 当然、風呂だ。 皆、温泉の大浴場に行ったが、私のみは(大浴場がバリアーフリーとは限らないので)部屋の露天風呂に入る事とした。

 

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入浴は、何れも24時間可能だそうである。 たとえ客が我々だけでも、チャンと維持しているのだ。 まぁ、それが本来だけど、何か気の毒な感じもした。 ま、それは別として、早速露天風呂に入ろう! 

 

室内で脱いで、タオル一枚でサッシを開けると、重厚な作りの露天風呂があった。

 

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手摺りを持って風呂に入ると、そこだけ内側に段があり、座れる様にもなっている。 手を入れると適温だったので、身体を沈めると、風呂桶の周囲からザザーッと湯が溢れた。 何か贅沢をしている印象だ。

 

十分温まったら、シャワーで髪と体を洗った。 勿論、備え付けのシャンプー・コンディショナー・ボディーソープで・・ そして、再び浴槽にて温まると、急に周囲が気になってきた。

 

露天風呂からテラスに出ると、正面に生垣があり、その下は急峻な勾配になっていて、その下から小川のせせらぎの音が聞こえて来た。 成る程、これなら女性も安心して風呂に入れる。

 

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こうして、皆が風呂から三々五々戻り、テレビを見ながら夕食を待った。 昼がソバだけだったので、皆、ペコペコだ。