リハビリ176―次回への宿題、三つ
続いて、顔の筋肉のトレーニングに移った。 ご飯をこぼす原因の一つに、箸で運んだ食べ物を受ける口側に問題があるかもしれないと考えたのだろう。
「それでは私の真似をして、お顔の筋肉のマッサージをしましょう」
と言いながら、顔中の筋肉のマッサージを始めた。 つまり、表情筋の練習であり、これはパーキンソン病患者に頻出する「仮面様顔貌」予防に資するためでもある。
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最後に、M士は、質問した。
「他に何か、困った事はありますか?」
「声が出にくい事です。 妻には何度も聞き返されるし・・」
「そんな事、ありませんよ。 現にこうして話を、100%聞き取れています。」
「後は、大きな声が出しずらいんです。」
「じゃあ、真似をして下さい。 あーあーあーあーあーあー。」
「あーあーぁーぁー・・」
「あーあーあーあーあーあーあー。」
「あーあーぁーぁー・・」
「なる程・・」
「・・」
「でも、これは私の範疇ではないので、次回までに(言語療法士に)訊いておきますよ。」
と、約束してくれた。
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そんなこんなで予定の40分間は終わり、宿題の紙を受け取って礼を言い、第2回目の作業療法は終了した。
この他、既述ではあるが、食事中の手/腕のストレッチと、1日3分間の表情筋のマッサージも宿題だ。