気功2―水晶の振り子
入口のドアを潜(くぐ)ると、玄関の左側に姿見が、そして右側に下駄箱があり、その上は民芸品の様な置物が幾つか並んでいた。 私は杖をそこに置かせて貰った。
靴を脱ぐと、直ぐ右の小部屋に案内された。 そう、4畳程であろうか? 小さな机と電気ストーブと布団が置いてあるのみの、生活感に乏しい部屋だが、明るく暖かいモノトーンの壁紙が使ってある。
座布団に座り、挨拶を交わした後、早速自己紹介も兼ねた病気(症状)を紹介するメモ(A4に2枚)を渡した。
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先ずは、現在の状況だ。
名前 : ○○ ○○
誕生日 : 昭和YY年MM月DD日 (満NN歳)
連絡先 : 電話 0XX-XXX-XXXX (自宅)
病名 : パーキンソン症候群 (某総合病院、I医師・S医師)
進行性核上性麻痺の内の純粋無動症 (某大学病院、S医師)
主訴 : (1) 歩行障害(すくみ足、突進歩行)・姿勢反射障害
(2) 書字困難(小字症)
(3) 構音障害(小声、嗄声)
治療中 : (1) 歩行障害・姿勢反射障害に対し
・ 投薬治療(ビ・シフロール0.5mg×3+マドパー×4.5錠+ドプスカプセル100mg×6/日)
・ 理学療法(マッサージ・筋トレ・ストレッチ、1回/週)
(2) 書字困難・小字症に対し
・ 作業療法(ペン習字の練習、1回/月)
但しビ・シフロールは途中、ジェネリック医薬品のプラミペキソールに変更された。
家族構成: 自分、妻、子供達
日常生活: 立位作業は困難、座位作業は問題なく可能。
立位作業の例 : 歩行(移動)、運搬
座位作業の例 : 食事、トイレ、入浴・洗髪、整姿・整容
勤務 : 4時間/日、5日/週 で、車通勤(片道35分) 土日祝日は休み。
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すると気功師は鎖の付いた、八角(十角?)錐形の水晶の振り子を右手に持ち、こう訊いた。
「今日は、このお薬・・ 持って来た?」
実は、そこまで思い及ばなかった。 すると気功師はその鎖を持ち、角錐をぶら下げて、薬名の書いてある辺りの数cm上空で、振りだした。
http://itoshoji.c.blog.so-net.ne.jp/_images/blog/_577/itoshoji/m_22134.JPG?c=a2
その振り子の振幅は4~5cm程で、振動は前後方向だったり左右方向だったりしたが、時として右回転や左回転もした。 まるで気功師が、水晶の振り子をプローブとして使い、何かを検出している様だった。