診察―201109-6(処方)
診察も終了したので、次は薬の処方だ。 I医師は、迷っている様だった。 きっとその迷いと言うのは、患者の薬効低減の訴えに呼応して増量すべきか、それともこのまま維持すべきか・・であろう。 前回の診察時から、余り症状は進んでいないと見たのであろう。
このまま増量しつづけると10年後に投薬の効果が薄れると同時に、筋固縮などの副作用も現れる事をI医師から聞いていたので、私は
「今の(処方)量で、もう少し頑張ってみます」 (私)
と告げた。
すると、机に向かっていたI医師は少し顔を私の方に向け、
「そうねっ!」 (I医師)
と言いつつ、ニコリとした。 将に「我が意を得たり」と言う笑顔に思えた。 その様子を見て、私は
(あぁ、I医師が考えていたのは、これだったのだ)
と、思った。
因みに、この一年の処方をまとめて、メモに書いておいた。
処方の変遷(一日当たりの服薬量)
2010年9月中旬から 5週間 ビ・シフロール0.25mg
2010年10月中旬から 5週間 ビ・シフロール0.375mg
2010年11月下旬から 4週間 ビ・シフロール0.375mg + マドパー配合錠1錠
2010年12月中旬から 6週間 ビ・シフロール0.5mg + マドパー配合錠1錠
2011年1月末日から 6週間 ビ・シフロール1.0mg + マドパー配合錠1錠
2011年3月中旬から 8週間 ビ・シフロール1.0mg + マドパー配合錠1錠
2011年5月上旬から 6週間 ビ・シフロール1.5mg + マドパー配合錠1錠
2011年6月中旬から 6週間 ビ・シフロール1.5mg + マドパー配合錠1.5錠
2011年8月始めから 6週間 ビ・シフロール1.5mg + マドパー配合錠1.5錠
もう一つ、I医師が処方量を増さない理由は、私の疾病構造にあると思われる。 当然であるが、抗パーキンソン薬はパーキンソン病の治療を目的として設計されている。 では、パーキンソン症候群に対しては? 更には垂体外路の障害に対しては、有効なのだろうか?
私は、I医師が有効性や適用に疑問を持っているものと、推定している。 であれば、有効性の低い薬剤を多量に、漫然と(?)投与し続けるのは、副作用の百害はあっても一利もない・・と思っているのでは?
投薬量が増えない事について妻は不満そうであったが、口を出さなかった。