絶不調
で、前回の診察日から処方が変更となった。 その理由は、ドプスの副作用として昇圧の可能性を探りたいからである。
処方の変更 (処方量は、1日当たり)
薬 剤 |
診 察 前 |
診 察 後 |
マドパー配合錠 100mg |
2 錠 |
3 錠 |
ビ・シフロール0.125mg |
2 錠 |
3 錠 相当 |
ドプス 100mg |
4.5 錠 |
1 錠 |
シンメトレル 50mg |
2 錠 |
2 錠 |
つまり、昇圧の原因と思われるドプスを減薬し、その分、抗PD薬を増やした。 では、これにより、体調や血圧はどの様に変化したであろう。
先ずは体調であるが、絶不調である。 歩行障害が一層進み、歩行困難に陥ってしまった。 特にすくみ足が酷く、下半身が固まってしまい、脚が出ないのである。
その理由として、以下の可能性を考えた。
① ドプスはすくみ足に有効である。
② 抗PD薬はPSP-PAGFには、無効である。
・ マドパーがPSPに無効なのは、セカンドオピニオン後の鑑別診断で明らか。
それまで3錠だったが、5.5錠に増量するも効果なく、3錠に戻した。
・ ビ・シフロールには円背化の副作用がある。
そこで、最高1.5mgから0.25mgまで減薬した。 最終的には0mgに。
・ マドパー並びにビ・シフロールを減薬するも、症状に変化は無かった。
③ 抗PD薬は、PSP-Parkinsonismに有効である。 他の臨床病型にも一時的に有効。
次に、血圧は?
④ 収縮期・拡張期共に、大きな変化は観られなかった。
・ 過去、昇圧をドプスの副作用と疑い、6錠から3錠に半減した。
・ しかし、血圧に大きな変化は無く、ADLの低下が著しく4.5錠まで戻した。
重複するが、ドプスの昇圧副作用は、過去、S医師の時代に否定されたハズである。 まぁ、そこまでは引き継げていなかったのだろうし、D2アゴニスト(ビ・シフロール)を減らす段階にあった事も同様なのだろう。
今後は、F医師が主体となるのだろうか? それなら、毎回の報告メモの書き方も変えなければならない。