特定保健指導(続)
白髪の美しい、還暦前後(?)のTと言う珍しい姓の女性だった。 私の椅子の傍らの杖が目に入ったらしく、アンケートの「治療中の疾病」からスタートした。
「今、どこか悪いんですか?」
「えぇ、パーキンソン症候群で・・」
「そぉ・・ そう言えば、バックトゥザフューチャーの ・・ もパーキンソン病だったわ、ねぇ」
パーキンソン病と症候群との違いをここで議論しても仕方ないし、その結果によって指導内容が変わるとも思えなかったので、そのままにした。
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アンケートを一瞥したT師は、
「バランスの良い食事をしているのねぇ、乳製品も摂れているし・・」
と評価した。 途中、色々と脱線話もあったが、指導内容は次の2点に絞られた。
? 栄養指導
夕食の主食を減らす事。 具体的には、子供用のご飯茶碗を用いる事。
? 運動指導
筋肉の廃用性萎縮を避ける事。 具体的には、1日5分間(以上)歩く事。
いづれも実行できる事である。 まぁ、「動機付け」なので、実行可能な事しか言わない。
「どうですか、できそうですか?」
と言う質問に、肯定の返事をしたら、
「6ヶ月後の目標を、腹囲でマイナス4cmとしましょう。 そうすれば体重も目標の68kgに近いでしょう」
と言い、
「では6ヵ月後に、結果を訊きますねぇ」
とメモと共に、言い残して特定保険指導を終えた。
それ以降、?・?共に実行しているのは、申すまでもない。