診察201303―4
「On-Off現象も・・ ありませんし、ねぇ・・」
この「On-Off現象」と言う専門用語を使う事に躊躇(ためら)いがあったのか、声も小さく、独り言とも確認ともとれる歯切れの悪い表現だった。
私は、
「えぇ、On-Off現象は、ありません」
と、返事をしたものの、どうも奥歯に物の挟まった感じが残った。 後で考えると、次の様な事なのだろうか?
? 私の病気は「パーキンソン症候群」(PS)であり、「パーキンソン病」(PD)ではない。
? それでも抗PD薬を処方している。
? PS患者に抗PD薬を投与しても、それ程奏功していない印象だ。
? 事実、飲み忘れがあっても平然としている。
? 奏功すれば、(症状の発現に)もっと薬効のメリハリがあるハズだ。
? それに、PDならそろそろOn-Off現象があっても良い頃だ。
? On-Off現象が現れないのは、奏功していないからではないか?
と考えているのだろうか? そう思うと、先のリハビリを評価した発言と符合する。
だからなのだろうか、
「今回はお薬は(増やさずに)、このまま行きましょう」
と言った。 それにドプスカプセルの処方量はは、現在4カプセル/日。 維持量までのマージンは、2カプセル/日。 診察結果から、ここで安易に増量するよりは、リハビリを頑張って貰った方が将来のADLにプラスになるだろうと考えていたのかも知れない。
それにここで処方を変えても、その効果を自分では確認できない。
その結果、
ビ・シフロール0.5mg 1回1錠 1日3回(朝昼晩) ・・ 3錠/日
マドパー配合錠 1回1錠 1日2回(朝晩) ・・ 2錠/日
ドプスカプセル100mg 1回2Cap 1日2回(朝2、晩2) ・・ 4Cap/日
を継続する事となった。