パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

最後の処方箋

 そして投薬量に関して、T医師はこんな治療方針を述べた。

 

   「L-DOPAは増やさずに、最終的にはビ・シフロールを一日1.5mg、つまり(現在服用している0.5mg錠を)朝昼晩(の3回服用)です」 (T医師)

 

と。

 

再掲となるが、パーキンソン病の特効薬であるL-DOPA100mg含んだマドパー配合錠を、現在、朝半錠+夜半錠服用している。 それと共に同じく抗パーキンソン病薬のドパミン・アゴニストであるビ・シフロール0.5mg錠を朝1錠+夜1錠服用している。

 

つまりT医師は、ビ・シフロールを現在の1.5倍に増やした辺りを、維持量と考えている様だ。

 

ただ、今回は最後の処方となるので、増量はしないそうである。 これは増量により薬効や症状に大きな変化が起きた時、(転勤となってしまう自分には)対応できないからであろう。 

 

その上で、T医師はこう付け加えた。

 

   「次回、新しい先生が(ビ・シフロールの処方量を)11mgにするか1.5mgにするかは、その先生の判断となります。」 (T医師)

 

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処方の期間について、T医師は

 

   「今回は、2ヶ月分処方します」 (T医師)

 

と私に告げ、マウスでコンピュータのモニターを操作し、レーザープリンタから処方箋を出力した。 (実際の処方期間は2ヶ月でなく、8週間だった。)

 

随分長い期間の処方とも思われたが、いくつかの理由が推定できる。 例えば

 

?       地震直後に始まった計画停電が、4月末頃まで続きそうな事、

?       患者コンプライアンスが高く、薬効(=症状)が安定している事

?       新任の医師が、その総合病院の環境に慣れた頃である事

 

等を勘案した結果であろう。 事実、T医師は?に対して、

 

   「もうその頃になれば、(地震と津波の災害から)世の中も落ち着いているでしょう」 (T医師)

 

と言い、そして?に対して、

 

   「服用率は、100%ですよね?」 (T医師)

 

と、私に確認している。

 

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T医師はカルテに引継ぎ事項を、書き綴っていた。 いよいよ、最後の診察も終了の時刻が近づいた。