パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

診察―201108-4(歩行障害と姿勢反射障害)

 その次は・・ いよいよ問題の歩行である。 前回の診察時はI医師の前では正常っぽく歩いて見せたが、退室の時にバレてしまったからである。 仕方がないので、ここは正直に、

 

   「意識をすれば、普通に歩けるんです」 (私)

 

と前置きをして歩いてみせた。

 

   「でも、意識をしないと、少し前屈みになって、こんな感じなんです」 (私)

 

と、トボトボと普段の歩き方をして見せた。 妻は、

 

   「会社では緊張しているらしく、普通に歩いている様なんですけど、家では・・」 (妻)

 

と説明した。 それを聞いたI医師は、

 

   「それは、あり得ないでしょう・・」 (I医師)

 

と言った。 要するに、「普通に歩く」事も訓練の内であり、将来のADLQOLを考えると、普段から意識して「普通歩き」を練習するべきである・・と言う示唆に思えた。

 

そして私を直立させたI医師は、私の背後に廻って両肩をクッと引いた。 1回目は少しの引きだったので、そのままの姿勢でいられた。 そして2回目は、より強く引いた。 初診や前回の引きよりも、明らかに強かった。 それでも私は、半歩下がっただけで、耐えた。 きっと、I医師もその事を記憶していたため、引きを強めたのであろう。 そしてよろめく様子だけでなく、姿勢を立て直す様子を観察していたのだろう。

 

   ―――――――――――――――――――――――

 

歩行試験が終わり、私は患者用のイスに再び掛けた。 そしてI医師は、所見を述べた。 眼振もないので、小脳に異常はなさそうだ。 私が、

 

   「(歩行の)問題は錐体外路にあるんでしょうか?」 (私)

 

と質問したら、この「錐体外路」と言う専門用語が私の口から出た事に、I医師は少し驚いた様であった。 そして、「パーキンソニズム」(パーキンソン症候群)と言う言葉で、私の病気を説明してくれたのである。 

 

それは、メモに書いてある、次の質問にも関連するからだ。