診察―201108-2(遅延の元凶は、電子カルテか?)
いくら高速タイピングであっても、文章量が多いので入力に時間がかかる。 これこそが、待ち時間が異常に長かった原因とも思われた。 それでも、妻と私はI医師のタイピングの速さと正確さに、暫し見入ってしまった。
I医師は私のメモを見ながら転記しているのであるが、当然、ブラインドタッチである。 漢字変換候補すら見ていないのに、次々と・・ でも、私がパソコンに入力した文字を再入力するのも、時間と労力の無駄である。
「今度は、(メモの内容を)USBメモリーで持ってきましょうか?」 (私)
と提案したら、それは個人情報保護の観点から出来ないだろう・・と言う。 つまり、USBポートがブロックされているらしい。 言われてみれば、その通りだ。 外部メモリー経由の患者データ漏出事件を、ニュースで散見する。
病院の憲章にも、個人情報保護の旨が掲げてある。 でもその憲章の冒頭には、患者が医療の主役であり、患者の立場に立つ医療を遂行する旨が宣言してある。 これだけ待たせて「患者の立場」とは、笑止千万であるが・・
まぁ、この遅れは、導入時の一時的なものかも知れない。 その旨の掲示が、受付の脇にあった。
しかし、医師の皆が、I医師ほどの高速ブラインドタッチができるとは、限らないだろう。 まぁ、医師としての技能以外の所で、時間が掛かってしまっているとしたら、残念な(=非効率な)仕組みだ。
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ひとしきり入力し終えたI医師は、診察に入った。 今回は、関節の拘縮と筋肉の固縮の検査から始まった。 それは、メモに次の様に書いてあったからであろう。