パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

気功―45

 

毎2ヶ月で気功師の施術を受けているので、次は8月下旬かと思ったら、気功師

 

   「8月は暑いので。9月上旬にしましょう?」

 

と言うので、9月上旬に予約を入れた。 今日は、その予約日だ。 そこで、妻の運転で気功師宅に出掛けた。

 

   ――――――――――――――――――――

 

例によって、入り口でインターフォンを鳴らしてから、通路を進んだ。 気功師が私の足音に耳をそばだてているので、意識して「上手に」歩いた。

 

やがて扉の奥に気功師の笑顔が見えた。 そして、玄関脇の小部屋で挨拶を交わして、施術が始まった。 先ずはうつ伏せで50分、続いて仰向けで10分程、施した。 途中、気功師と妻との会話に、私が口を挟んだのがイケなかった。 

 

と言うのは、うつ伏せで首をもたげて発音したものだから、気功師には意味ワカメだった様だ。 施術後に、叱られてしまった。

 

   「ホラ、以前も言ったでしょ! ここの声を出す筋肉と飲み込む筋肉が一緒なの。 だから、舌を目一杯出して『アーーー』と言う練習をしないと(誤嚥の原因になるわよ)」

 

と。 後は椅子に座っての膝を上げる訓練である。

 

   「毎日5分でイイのよ! こう言う事って、毎日の積み重ねが大事でしょ。 こう言うのを怠ると・・ 筋肉が衰えて、将来、『寝たきり状態』になっちゃうわよ」

 

と。 毎回言われるが、現在、それで困っていないと、舌を出して『べぇーーー』とは、中々出来ないものである。 そして、義母の(認知症の)様子等を話して終えた。

 

そして、トイレを借りて、途中でランチをして帰宅した。

 

気功師宅のトイレはリフォームしてあり、今テレビでコマーシャルが入っている最新型のものである。 唯、それなら「便ふた」は自動開閉にして欲しい・・と思った。 きっと、便ふたが必要無い位、清潔で臭いも出ないのがウリなのかもしれない。

 

ランチは、帰路にあるフランス料理店で摂る事にした。 

 

まぁ、普通の人にとっては何でもない事なのだろうが、店舗内の入り口から客席までが狭いのである。 一番狭い所は、テーブルの角が出ていて、人がすれ違えない・・ 私の苦手な隘路である。 オマケに私は初めて来た店なので、勝手も分からないので、すくんでしまった。

 

店員も、私の様子を見たのだろう、一番近い席を勧めてくれた。 そして、コースを注文して私がトイレから戻ると、テーブルの上のパンが小さく切ってあった。 見ると、妻の分は、普通の大きさのままである。 きっとウェイトレスが厨房に伝えてくれたのだろう。 

 

そして、パンのお代わりの時も、

 

   「小さく切りましょうか?」

 

と訊いてくれた。 一応、そのままで良い旨を答えたが、嬉しい心遣いである。 

 

その後、煎りの深いヨーロピアン・コーヒーをデミタスで戴いて、帰路に就いた。

 

泌尿器科(終)

 

残尿(量)検査を終えて待合室で待っていると、パネルに番号が表されたので、診察室に入ると、前回と同じO医師であった。 私は、下記のメモを渡した。

 

 

 発症、受診及びその後の体調の変化について 

 

日数

服薬

症状の変化・他

0

頻尿・排尿痛、血尿となり、夜、貴院の救急科を受診

1

切迫尿意の消失、貴院の泌尿器科(岡本医師)を受診

2

血尿の改善(目視)

3

排尿痛の消失

4

排尿時違和感等、全自覚症状の消失 紙パンツを卒業

5

時間でトイレへ(失敗は1回のみ)

6

 - (快適)

7

 - (快適)                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                             

 

   ※:レボフロキサシン錠500mg×1を就寝前に服用(=「〇」印)

 

これを読んだO医師は、

 

   「要するに、『良くなった』と言う事ですね」

 

とモニターに目を遣ったまま、メモを返した。 その動作が、突き返した様に思えた。

 

ま、いずれにしても、これで終診である。 我々はO医師に礼を述べて家路に就いた。

 

帰宅し、領収書等の渡された書類を整理していると、その中にA4の紙が入っていた。 見ると、今日の検査結果である。

 

*** 緊急報告書(尿一般)***

 

氏名:〇〇××                              生年月日:19NN年X月Y日

患者番号:0・・・・・・8              年齢・性別:6X歳Yヶ月  男

依頼元:泌尿器科                          依頼医:O

 

 

  検査項目名称                結果値

 

尿沈渣

  沈査赤血球                  1 >

  沈査白血球                  1 >

  扁平上皮                    1 >

  細菌                         (-)

  沈査尿量                    10

尿一般

  色調                        麦藁色

  混濁                        清

  PH                          7.5

  尿蛋白定性                 (-)

  尿糖定性                    (-)

  ケトン体                    (-)

  尿潜血                       (-)

ウロビリノゲン              normal

尿比重                           1.018

  尿ビリルビン             (-)

  亜硝酸塩                    (-)

  硝子円柱                    (-)

 

まぁ、目視では、尿は確かに色こそ濃かったが澄明で、コップの底の濃紺の二重丸もクッキリ見えた。

 

泌尿器科(続)  

 

前回の泌尿器科の受診から一週間が経過し、泌尿器科の再診日となった。 そこで、妻の運転で総合病院に出掛けた。 そして泌尿器科の受付に受診案内票を預け、我々は待合室の椅子に腰掛けた。

 

すると、受付嬢が

 

   「今日は、尿検査を行います。 ○○のトイレの奥に小窓がありますので、そこに検体を置いて来て下さい」

 

と言った。 勿論、その通りにした。

 

   ――――――――――――――――――――

 

暫くすると、看護師が患者を呼び出し始めた。

 

   「〇〇さーん・・ 残尿検査を行いますので、こちらへどうぞ」

 

と言いながら、処置室へと連れて入った。 私は、

 

   「(残尿検査? 残った尿に対し、どんな検査を行うんだろう? まさか、カテーテルなんか入れないよね!?!)」

 

と、過去の採尿がトラウマとなって、脳裡を巡った。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2015/12/31/090101

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/01/01/080340

 

さて、3~4人後に私が呼ばれた。 妻が車椅子を押して私が処置室に入ると、当の看護師が

 

   「では、ベッドに横になって、下腹部を出して下さい」

 

と言って消えた。 私は車椅子からベッドの上に乗り移り、横になって

 

   「(下腹部・・とは、どこまでなのだろう?)」

 

と思いつつ、取り敢えず上は臍下部、下は陰毛の直前までを露出してみた。 すると看護師が、何かデバイスを持って現れた。 そして、

 

   「冷やっとしますよ」

 

と言い、露出部位にそのバーコードリーダーの様なデバイスを当てた。 要するに、ハンディタイプの超音波検査機であった。

 

   ―――――――――――――――――――

 

検査自体は短時間で終わり、タオルでゼリーが拭われて、再び車椅子で待合室に戻った。

 

後で分かったのであるが、膀胱内の空隙の体積を測定するための検査であった。 それなら、「残尿量検査」と言え! ・・と思った。

 

17日振りの芝刈り  

 

処方が元に戻って4日目になると、徐々に体調が元に戻って来た。 すると、急に庭の芝生が気になって来た。 そう、前回、8月上旬に刈ってから、実に17日が経過してしまっていた。 

 

丁度一番の伸び盛りの時期に刈らないでいると、「軸刈り」になってしまう・・ 尚、「軸刈り」とは、芝をその成長点より下で刈る事であり、これをやると芝が弱ってしまうのである。 そのため、夏は1週間に1度は刈らなくてはならない。

 

そこで嫌がる妻に手伝って貰い、8月下旬の某日、芝刈りを決行した。 実に17日振りとなる。 夏場にこれ程放置したのは、初めての事である。

 

さて、芝刈り機のエンジンを掛け、いつもの高さで刈り始めた。 すると、負荷が大きいため、エンジンが止まりそうになる・・ 止まると、再度始動手順を踏まなければならないので面倒だし、第一、刈りムラの原因となってしまう。 そこで「刈り高調整レバー」を持ち上げ、芝への刃の当たりを弱くする。

 

まぁ、それ位では刈りムラにはならないが、問題はブロワーだ。 マシンには刈った芝(=サッチ)を集草箱に送るためのブロワーが付いているが、エンジンの回転が落ちるとブロワーの送風能力も落ち、その結果、サッチが芝生の上に残ってしまう。

 

このサッチは芝刈り中や直後には分からないが、3~4日経つと乾燥して灰色を帯びて来るので、見苦しい。 余り見苦しい時は、乾燥したサッチを足で蹴って散らすのであるが、本質的な解決にはなっていない。

 

   ――――――――――――――――――――

 

更なる問題は、仕上がりである。 刈ろうとしても芝が寝てしまって、上手く刈れないのだ。 では、芝が寝てしまう原因は? それは、回転刃に剪断力が足りないからである。 では、剪断力が足りない原因は? それは、回転刃の回転数が足りないからである。 では、回転数が足りない原因は? それは、芝が伸び過ぎて負荷が大き過ぎるからである。

 

つまり、寝た芝生が立った頃に、二度刈りをしないと無理の様だ。 ・・と言う事である。 それは、8日毎に2回刈る労力と同じなので、結局は毎週刈る事になる。

 

   ――――――――――――――――――

 

重い芝であったが、何とか刈り終えた。 その後埃を払って家に入り、少し汗ばんだ下着ごと全部洗濯カゴに入れて少し温(ぬる)めのシャワーを浴び、その後、髪の先から爪先まで、シャンプーと化粧石鹸で丹念に洗い、流した。

 

ここで初めて浴槽の蓋を取り、浴槽に身を沈めると、芝刈りの疲れが、否、一日の疲れが、全身から湯に溶け出して行く様な錯覚に襲われるのである。

 

極楽、極楽・・

 

そしてこの後、風呂から上がると冷えたビールが待っている!!!

 

リハビリ389―薬効の出現まで・・

F医師の診察を受けて2日後の8月下旬に、リハビリがあった。 そこで妻の運転で総合病院に出掛けた。 この総合病院に来るのは、この一週間で何度目だろう・・

 

M医師の予診を受けて待っていると、担当の理学療法士であるI士が、定刻より少し前に声を掛けて来た。

 

   「(オオ、定刻前スタートなんて・・)」

 

と思っていると、彼から質問が来た。

 

   「どうですか、体調は?」

 

   「えぇ・・良くないです」

 

と私が答えると、更に質問が来た。

 

   「お薬が元に戻って、何日ですか?」

 

   「2日です」

 

と答えると、彼は半ば独り言の様に、呟いた。

 

   「(2日かぁ・・ (薬効の出現まで)まだ、無理だなぁ・・)」

 

   ――――――――――――――――――――

 

さて、施術はいつもより、マイルドなものだった。 ただ、簡単な事が出来なかった。 それは、立位で脚を上げることである。 よく「すくみ足」の説明として、「足の裏が床に吸い付く様だ」と言われるが、将にそれである。 

 

I士は、

 

   「ハイッ、腿をあげてぇ・・ もっと高く、もっと高く!」

 

と声を掛けるが、何しろアロンアルファで床に着いた足を床から剥がすだけでも大変なのに、ましてや上げる事など・・

 

それでも何とか、足が床から上がる様になると、

 

   「ハイ、そう・・ 今度は、腿が水平になるまで!」

 

とレベルを上げて来る。 勿論、そんなに高くは上がらないが、先程よりは上がっていたので、一応「合格」としてくれたらしい。

 

   ――――――――――――――――――――

 

こうして何とか今日の課題を終えたので、受付に戻ろうとしたその時、ふと壁掛け時計を見ると、定刻の5分前だった。

 

診察201708―5

 

さて、午後からは、脳神経内科のF医師による診察である。 本来は9月上旬であるが、この所、体調が芳しくないので、その前の週に電話で予約を取ろうとしたら既に一杯なので、どうしても受診を希望するなら、当日、直接医師と交渉せよ・・と言われたため、泌尿器科の待ち時間に、妻が脳神経内科の場看護師に交渉しておいてくれたのだ。

 

そこで、午前中に泌尿器科の診察を終え、院内の食堂で昼食を摂り、早目に脳神経内科の待合室で待った。

 

本来は、予約外患者は予約患者が終わってからの受診なのかも知れないが、2:00~2:30に入れてくれたらしい。 と言うのは、2:30頃呼ばれたからである。 何という親切だろう!

 

   ―――――――――――――――――――

 

やがて、パネルに自分の番号が表示されたので、ノックして車椅子のまま入った。 すると、F医師のつぶやきが聞こえた。

 

   「(ダメでしたか・・)」

 

と。 これは、前回のFacebookの処方が無効である事を悟ったからであろう。 ・・と言うのは、もし有効なら本来の予約日まで2週間あるので、それまで臨時(=予約外)受診の必要がないからである。

 

オマケに車椅子のまま、診察室に入って来ている・・

 

   ――――――――――――――――――

 

軽い挨拶を交わし、早速、メモを渡した。 そして、そこには次の様に書いて置いた。

 

(1)  前回受診(2017年8月〇日)以降の主なイベントについて 

 

  • 8月〇日午後1時40分頃、ヘッジトリマーを持ち、移動中に転倒。 ヘッジトリマーとの接触を避けるため、右手でヘッジトリマーをアスファルトに置いたため、右手で顔を保護できず「顔面制動」。
  • 同日が休日だったため、休日診療所(〇〇市内の外科)を受診。 「ゲンタシン軟膏1」で治療。
  • 8月〇日、昼頃より、頻尿。 急遽、紙パンツを購入。 夕方から排尿痛も、更に夕方7時過ぎに血尿も出現。
  • 同晩、急遽、貴院の休日・夜間診療科(=救急科)を受診。 

 

 (2)  前回受診(2017年8月〇日)以降の体調の変化について 

 

  • アリセプト3mg服薬開始後に3日間、5mg増量後3日間程、僅かに有効。
  • 上記期間以外は薬効を全く感じられず。 歩行困難、開眼失行。
  • 5mg増量後、4日目以降、食欲低下。

 

 (3) Facebook処方が無効だった理由(推定)  

 

  • 既にL-Dopaやドプスに対して「慣れ」がある。
  • Facebook処方で有効だったのは、神経症状より精神症状。

 

 (4) お礼 

 

  • 本日は予約外診療を有難うございました。

 

と言う事である。 その結果、処方は元に戻った。 そう言えば、転倒事故は服用開始4日目であった。

 

尚、(3)に、「臨床病型により、効果が異なる」(=「Richardson Syndrome/PSP-Parkinsonismには有効なれど、PSP-PAGFには無効」)・・を入れるべきか迷ったが、F医師はPSPとは診断したが、PAGFとまでは、診断していないので、止めた。

 

泌尿器科

 

翌日、午前中の受付に間に合う様、妻の運転で総合病院に出掛けた。 しかし、午前中は駐車場が一杯なので、駐車に時間が掛かる事が懸念された事から、私が車椅子で手続きをする事にした。

 

そこで総合病院の総合受付に行き、番号札を取り、呼ばれたので昨晩看護師から渡されたメモに診察券と健康保険証を添えて出すと、受診申込書(?)を書く様、クリップ付きボード上のB5位の紙とボールペンを渡された。 自分としては一生懸命に書いた積もりでも、第三者には読めない字しか書けなかった。 それでも、チャンと手続きをしてくれ、青いフォルダーを渡された。

 

   「泌尿器科の場所は、分かりますか?」

 

と受付嬢が訊いてくれたが、私は知っていたので

 

   「あっちですよね?」

 

と言いながら、腕を伸ばして指差した。 こうして、総合受付での手続きを無事に終え、車椅子で移動を始めた。 すると、3分の1程進んだ所で妻が合流して、車椅子を押してくれた。

 

   ―――――――――――――――――――

 

さて、フォルダーを泌尿器科の受付に出すと、事務服姿の女性が、

 

   「採尿が必要かどうか、センセの指示がありますので、掛けてお待ちください」

 

と言う。 暫く待つと、昨晩検査をしたばかりなので不要だと伝えられた。 もう、我慢する必要はない。 そこで受付嬢に断って、身障者用トイレに寄り、膀胱を空にした。 尚、体温は36.5℃だった。

 

   ―――――――――――――――――――

 

予約患者の診察が終わった12時半過ぎに予約外患者の順番が来て、診察室に入った。 検査結果を見て、O医師は

 

   「どうですか、昨日1回、飲んで?」

 

と訊いた。 私が切迫尿意が消失した旨を伝えると、

 

「じゃあ、薬を一週間分出しておきますので、全部飲み切って下さい。 次は〇〇日に来られますか?」

 

と言い、次回を一週間後の同曜日に予約を取り、診察を終えた。