メキシカンレストランにて - 滞米生活、その27
米国人にとって、金曜日と言うのは特別の日の様です。 週末を控えてか、皆、ウキウキしています。 昼食を大学のカフェテリアではなく、外で食べるのも金曜日が多い様でした。 因みに、カフェテリアでは金曜日は決まってClam Chowder(クラムチャウダー)が出ます。 連中は、これに砕いたクラッカーを載せて食べるのです。 米国人にとっては特別の意味があるらしく、楽しみにしている人が多い様ですが、食べてみたら普通でした。 (笑)
同僚達と車に同乗してフォートコリンズ郊外のメキシコ料理店に行ったのも金曜日でした。 建物は木造で、民家の様ですが、看板で店と分かります。 薄暗い店内に席を取ると、皆、大体ランチを頼みます。 Taco(タコス)にa cup of green chili soup(青唐辛子のカップスープ)が付きます。 赤唐辛子より辛い青唐辛子ですから、その辛さに想像が付きますでしょうか? 思い出すだけで、今でも口から唾液が溢れます。 でも、これにハマるともっと大きな皿で欲しくなります。
ある時、私が
「I’d like a side order of green chili soup.」 (青唐辛子のスープを別皿で下さい。)
と注文すると、同僚からは「Oh!」と、尊敬の声が漏れました。 でも、ウェイトレスは平然とメモしていました。 そしてテーブルにその皿が運ばれて来ますと、それは「Oh ・・」と感嘆の声に変わります。 ここで辛がってはダメです、平然と食べなければ意味がありません。 口に運ぶたびに、「GREEN CHILI, GREEN CHILI・・」と囃し立てるバカもいます。
にぎやかな食事が終わると、帰りのレジ横にキャンディーが置いてあります。 「口直し」ですね。 side order(別皿)を平らげた私に、同僚がキャンディーを取って、これ見よがしに
「Do you need this one?」 (このキャンディー、要るかい?)
とニヤニヤしながら訊くので、毅然として
「Nope. I need a fire-extinguisher!」 (イヤ、消火器が欲しい!)
と答えたら、
「You can say that again!」 (それは言えてるね!)
とウケて、ドッと盛り上がりました。 そしてまた車に同乗し、大学に戻って午後からの仕事に就くのでした。