グルタチオン点滴療法―18~19
2018年5月後半のグルタチオン点滴は、2回だけだった。 ある時、点滴のために物療室に入ると、白衣の女性が2人立っていた。 始めは、新しい看護師の研修かと思ったが、どうも雰囲気が違う・・ すると、O医師がやって来て、
「一緒に見せて頂いて、よいですか?」
と訊くので、勿論OKしたら、O医師は診察のために、戻って行った。 すると、妻が女性に訊いた。
「もう、どれ位、お仕事をされているんですか?」
すると、おかっぱ頭でメガネをかけた、浅黒い方の女性が答えた。
「・・ 30年 ・・ です。」
それを聞いて、私は医師だと思った。 30年・・と言う事は、五十路も半ば!?!
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点滴の準備をしている間、その女性が私のそばにやって来て、
「チョット、触っても良いですか?」
と訊くので、私が肯定の返事をすると、両手で私の右の手と肘を持って廻し始めた。 そう、歯車様固縮を診察する時の、アレである。 続いて左腕について、同じ事をした。
彼女は一旦引いて、こう言った。
「キラキラ星をやって頂けますか?」
そこで、私は両手をバンザイの位置まで上げ、指を開いて回転させた。 ご存知かとは思うが、この2つの動作は、パーキンソン病の診断に用いるものである。
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こうして、点滴が終わる頃には、2人とも部屋からいなくなっていた。 そして、最後に入って来たO医師に、妻が質問した。
「センセ、あの方達は?」
これに対して、O医師はこう答えた。
「あぁ、さっきの人達ね! 皮膚科医と麻酔科医ですよ、
・・ 自然療法に興味ある ・・ 」
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また、別の機会に点滴終了後、O医師はこんな事も言った。
「水素がパーキンソン(病)に良いらしいんですが、試してみますか?」
と。 確かJ大学で「水素水」のパーキンソン病に対する効果を検証していた論文が出ていた事を思い出した。 まあ、保険適用外なので、値段も分からないものに、うっかり「Yes」とも言えず、戸惑っていると、それを察したのか、
「30分で、1000円ですけどね!」
と、チョッピリ自虐的な笑みを浮かべて言った。 値段も分かったので、私が
「えぇ、お願いします」
と言うと、
「今日(今から)やって行きますか?」
と訊かれたが、この後、食後にリハビリがあるので、
「次回に、お願いします」
と言って、今日は、断った。