リハビリ147―「どうしてなんですか?」(理学療法士の不思議)
いつもリハビリの最後は、斜面台を使ったふくらはぎのストレッチだ。 (エアロバイクは、定刻が終わってから) その間、O士は妻と受付に行き、予約を取っている。 そして、多少の話しもしている様だ。 帰宅後、妻がO士と話した内容を教えてくれた。 再現すると、以下の様だったらしい。
「普通はご主人の様に自立している人のリハビリって、やらないんです。」
「そうなんですか?」
「何でも自分でできるし、仕事もやっている様ですし・・」
「ええ・・」
「だって、ご主人の(ADL)レベルの人までリハビリをやったら、(受け入れ側のキャパシティーが)パンクしちゃいますよ。」
「・・」
「だから不思議なんです、ご主人のリハビリが許可になったのが・・ どうしてなんですか?」
「実はこちらでリハビリをやる前に、近隣の整形外科でやってたんです。 でも、効果も実感できなかったらしく、やめちゃったんです。」
「へぇー・・」
「それを(前任の)I先生に話したら、ウチでもリハビリは出来ますよ? ・・って、言われたんです。」
「そうだったんですか・・」
そんな経緯を知り、O士は納得した様だった。 そして予約が終わり斜面台に戻って来たO士の話題は、懸案の作業療法に及んだ。
「所で、前回の診察の時に、(S医師に)作業療法の事は、話して頂けたんですか?」
とO士が質問した。 既述ではあるが、書字困難(小字症)のリハビリを勧められていたのだった。
http://genchan.iza.ne.jp/blog/entry/3209850/
でもその実施には、S医師による「オーダー票」の発行が必要らしい。
「なかなか(作業療法のための)時間が取れなくって・・」
と私が言うと、O士が提案してくれた。
「イイんですよ、リハビリと同じ日で。 作業療法をリハビリの前に1単位―20分―やるとか、それでも時間が無ければ、作業療法を20分やってリハビリを20分にしても。」
自分の担当の時間を減らしてまでの提案である。 そこまで考えてくれていた事を知った私は、それを聞いて、
「次回の診察の時に、(S医師に)訊いてみます」
と、約束した。