リハビリ146―「それに、レベルも高いですしね!」
こうして先にエアロバイクによるトレーニングを終え、リハビリに入った。 O士の関心は専らセカンドオピニオンなので、直前の診察でS医師に提示したメモを見せた。
「こ、これは・・ 向こう(=大学病院)の先生が書いたんですか?」
「いえ、私が書いたんです。」
「・・ ・・ 診察の時に書いて(医師に見せて)んですか?」
「ええ。」
「これがあると分かりやすいですねぇ・・」
と、暫し読み耽った。 その後もメモを台に広げ、目を遣りながら施術をした。 何か、気になる所でもあるのだろう。 そして、こんなコメントをした。
「確かにこの(総合)病院のリハビリは、充実していると思いますよ。」
「・・」
「ただ、大学病院と(市中の)総合病院ではスタンスが違いますから、ね。」
「ヘェー・・」
「そもそも外来のリハビリがある所って、少ないんですよ。」
「そうなんですか?」
「例えば、同じ病床数の大学病院でも、理学療法士は10人位しかいないんじゃないかなぁ・・ ここは、一杯いるでしょう?」
「それに、レベルも高いですしね!」
と私がヨイショをすると、O士は半ば照れながら、
「いやぁ、こうやって(患者と)お喋りをしているか、自転車漕ぎをさせて(患者を)放っておくだけですけど、ね!」
と、明るく笑った。