転倒事故24―点字ブロック事件
家では三角巾を取り、なるべく左腕を自由にしている。 そして時々、MM整形外科医の指示通り左腕をぶら下げて、振り子の様に前後左右に動かしている。
すると角度により、肩と肘にグキッとする場所があり、なかなか思うように動かせない。 それに… そもそも、下げた左腕を自力では、水平まで挙げられない。
1ヶ月間使わないと、筋力ってこれ程落ちるものなのか? だったら腰を骨折したら、寝たきりになる…と言うのも、肯首できる。
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最近は、入浴中も左腕を吊らず、自由にしている。 この方がリハビリにもなる。 例えば、浴槽内で左腕の屈伸をして見る。 すると、あたかも怪我が無かった如く、自由に動くのである。
入浴し、拘縮した肩関節を温めてから動かすと効果的である…と、四十肩の時に接骨院で聞いていた。 そこで、MM整形外科医にその旨を尋ねたら、特別そんな必要もない…と、否定的だった。 原因や症状が異なるからであろうか?
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そんな不自由極まりない生活をしていると、ハンディのある人の不便さや気持ちが、自分なりに分かって来る。
もう、何ヶ月も前の事ではあるが・・
ある時、私は電車に乗ろうとして、JRの某駅にいた。 電車の時刻を調べようと、時刻表に見入っていると、後ろからドンと人がぶつかって来た。
(オイオイ、良く見ろよぉ・・ まったくぅ・・)
と思って振り返ると、その人は白い杖を持っていた。 自分の足元を見ると、そこには黄色い点字ブロックが・・ 私は己の不注意に、ただただ恥じ入るばかりだった。
それ以降は、点字ブロックの上を避ける様、留意している。