診察201207-1
少し家を早目に出て、15時に病院に到着した。 これは、X線撮影を先に済ませるためである。 先に整形外科の受付に行き、X線撮影のオーダー票を作成して貰い、エレベーターで放射線科に行った。 夕方近かったせいか、患者はおらず、直ぐに呼ばれた。
そして妻はオーダー票を整形外科に戻し、私は脳神経内科の待合室で待った。 時刻は15:20、丁度良い時間である。
・・と思った。 しかし15:00予約の最後の男性患者が、奥様がいないために受診できない。 そこで、15:30予約の私の方が、先に呼ばれた。
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8週間ぶりに会うI医師は、笑顔で迎えてくれた。 が、私が一人なのを知り、
「あれ? 奥様は?」
と訊いた。
「今、整形外科に、書類を置きに行った所なので、直ぐに戻ります」
と言うと、それを聞いていた看護師が、待合室で捜してくれた。 しかし、不在だったので、診察を先に始める事になった。 例によって、私が机上に提示した診察券には、一瞥すらしなかった。
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先ずは問診である。
「便秘とかは・・ ないんですよね?」
「ええ、ありません。」
便秘はパーキンソン病による、自律神経の損傷を意味する。
「味覚障害とか、嗅覚障害も、なかったんですよね?」
「いずれも、ありません。」
これらも、パーキンソン病に頻出する症状らしい。 この後の意外な質問に、私は驚きを禁じ得なかった。