パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

いい加減な市民税・県民税の計算!?!

 

ある機会に、「確定申告をすれば、市民税・県民税(以下、単に「市民税」と言う)を計算するに当たって寄付控除も考慮される」と聞いた。 では、それがどの様な効果を及ぼすか・・と言うと、収入から各種控除を差し引いて所得を計算し、その所得に税率を掛けて、所得税額が計算される。 もし、寄付控除を入れると所得が減少し、その結果、所得税額が減少する。 つまり、市民税が還付されるのだ。

 

そして、平成27年度の、「所得・課税証明書」を見ると、医療費控除から基礎控除までの合計金額が、控除合計額に一致し、控除の中には寄付控除の項目が無い!?! これは、市の税務課に言わなければならない・・ 

 

そこで、市役所に行って税務課の職員にその点を糺(ただ)すと、職員は、

 

   「ここに(寄付控除)は入っていないけど、(税額の)計算には入っています。」

 

と言うのだ。 私が納得しないで電卓を叩いていると、その職員はA4の紙を持って来て、

80000円の寄付控除となっていた。 しかし、確定申告書では、90000円(ふるさと納税等)になっている! すると職員は、

 

   「OCRでの読み取り間違いみたいですねぇ・・ 8と9の・・」

 

と言った。 さらに、平成26年度の寄付控除が、20000円分A4の紙から抜け落ちている!?! なぜ、26年度まで遡及したかと言うと、税の時効が5年間なのだから・・

 

以上の訂正を、今後、市役所側でどうやるか・・について説明があった。 まず、税務署に行って、寄付の領収書を確認した上で、市役所側で税額を再計算し、その結果を(書面)で通知する・・と言う。 まぁ、それが普通なので、市役所の措置を待つ事とし、帰宅した。

 

そして、念のため市からの「平成27年度 市民税・県民税 税額決定(納税)通知書」を見ると・・ 寄付控除の項目が無い!?! 確か職員は、80000円分は既に入っている・・と言った。 オマケに平成26年度の寄付控除額は、確定申告書では20000円でなく30000円になっているではないか!?! 

 

では、職員の言う、「20000円」はどこから来たのだろう・・ いずれにしても、イイ加減な話しである。

 

もし、このブログの読者の中に寄付(例:ユニセフふるさと納税)と確定申告を行っていながら、所得控除の中に寄付控除の欄が無い方がいらっしゃったら、早速にも、市区町村の税務課に申し立てた方が良いだろう・・

 

まぁ、間違いは誰にでもある。 しかし、同じ間違いを繰り返すのと、その間違いの結果が「必ず」増税になる・・のは、許せない!?!

 

 

リハビリ492―そこまでやるか!?!

クリニックの翌日は、リハビリだ。 実は、前回の予約日を額のケガでキャンセルしたので、2週間振りとなる。 今日は作業療法理学療法共に、本来の担当である、M士とM嬢である。

 

先ずは、作業療法からである。 M士の案内で、リハビリテーション室内のデスクに着いた。 すると、彼は紙と鉛筆・ケシゴムを準備し、先ずは自分の名前を書けと言う。 そこで私は左手のタップを入れながら、書いて行った。 すると、名前の4文字目の「博」で注意を受けた。 つまりこの文字の「つくり」である「専」を書く時、スピードが早くなってしまう・・というのだ。 勿論、それは自分自身で認識している。

 

すると、M士は、

 

   「チョット、待っててください?」

 

と言って、何処かに消えた。 しかし、直ぐに戻って来たが、手にはタブレット(型パソコン)を持っていた。 彼は私に名前を書く様指示したので、私は普通に書いた。 彼は私が書く様子をタブレットのカメラで撮影し、私に再生して見せた。 そして、

 

   「ねっ! 『博』を書く時、早くなっちゃうでしょ!?!」

 

と言った。 きっと、彼は、私が無意識の内に早く書いてしまう・・と思っているのかも知れない。 だから、ビデオでその事を証明したかった(=私に認識させたかった)のだと思えた。

 

しかし、私は書いていて早くなる事を否定している訳でも無い・・ つまり、ビデオに撮ってまで照明しようとするのは、やり過ぎであり、

 

   「(そこまでやるか!?!)」

 

と思ってしまった。(><)

 

   ――――――――――――

 

では、早くなってしまう事が分かっているのに、なぜユックリと書けないのか? ・・と思われた読者もいるだろう。 まぁ、貴方/貴女もやって見て下さい。 もし、簡単にできたなら、貴方/貴女は、パーキンソン症候群ではないだろう。

 

話しは戻って、ユックリ書けない理由ですよね? 「それが病気だから」では、納得されないだろう。 実は、「疲労」だ。 別の言葉で言えば、「保持障害」である。 パーキンソン病の人が自分の名前を書くと、最後の方には「ミミズがのたくった」様な字になってしまう・・と言う。 私の場合も、将にこれである! 

 

つまり、書いていて一定のスピードで書く事が困難なのだ。 歩行に例えるなら、「突進歩行」であろうか? 

 

彼は、その事を察知したのか、こんな事を言い出した。

 

   「一つの字を書いたら、次の字を書くのに、10・・ いや、5秒待ってみて?」

 

と。 つまり、一つの字を書く前に「疲労」をリセットしようと言うモノだ。 実際、「保持障害」が改善され、気持がリセットされた。

 

   ―――――――――――――

 

その後、M嬢による理学療法の施術を受けた。

 

 

診療011-201907(2)

さて、続いての話題は、

 

(2) 指定難病医療費受給者証について

 

掲題書類の申請締め切りが8月上旬の某日なので、「臨床調査個人票」への記入をそろそろお願い申し上げます。

 

についてであるが。これに対してはノーコメントであったが、その理由は、後で分かった。

 

(3) 介護認定について

 

  • 7月始めに介護保険被保険者証が、郵送で届いた。
    • 要介護度は、「要支援2」だった。 認定に当たり、「主治医の意見」を有難うございました。
    • 7月上旬、地域包括支援センターのKさんが来訪。 介護保険の概要を説明した。
    • 7月上旬、N整形外科の通所リハビリを見学した。
    • 7月中旬、ケアマネージャー・Mさんが来訪し、ケアマネの役割りや今後の手続きの説明、手摺りの位置決め等を行った。
    • 7月中旬、Kさんが再び来訪、「介護予防支援および介護予防ケアマネジメント契約」他2つを契約した。

 

(4) 血圧の測定結果について  (アムロジン2.5mgの処方結果の検証)

 

  • 前回診察日(6月〇〇日)~昨日(7月〇〇日)の起床時及び就寝時の血圧は、次表の通りであった。

 

 

 

起 床 時

 就 寝 時

有効日数

30

30

30

31

31

31

項目

最高血圧

最低血圧

脈拍数

最高血圧

最低血圧

脈拍数

単位

mmHg

mmHg

pulse/min

mmHg

mmHg

pulse/min

平均値

134

86

65

125

85

75

標準偏差

6.5

5.6

4.2

8.0

5.8

8.9

最高値

148

95

78

142

99

91

最低値

122

70

57

105

73

63

                            以上

 

以上で終わりそうだったので、私は慌てて

 

   「先生、あのぉ・・」

 

と言うと、f医師は、

 

   「あ、血圧ですか? 丁度良いんじゃあ・・」

 

と言い掛けたので、私が

 

   「そうではなく、(2)の「臨床調査個人票」ですが・・」

 

と言い掛けると、f医師は、

 

   「ああ、それは ・・」 (良く聞こえなかった。)

 

と言ったが、私には良く聞こえなかった。 しかし、f医師が認識していれば良いので、それ以上は言わなかった。

 

では、なぜ、(2)でf医師はノーコメントだったのか? その理由は会計の時に分かった。 受付の女性から、記入済の「臨床調査個人票」を受領したのであった。 しかも、記入の日付は、前回の診察日! 用紙を受領したその日の内に書いておいてくれたのだった。 内容は、私のコメント通りだった。

 

   ――――――――――

 

この頃、市より封書が届いた。 内容は、

 

   「後期高齢者医療『限度額適用・標準負担額減額認定証』」

 

であった。 これは何かと言うと、入院が1年の内90日を超えると、入院時の食事療養標準負担額が210円から160円に減額されると言う。 この申請は、(1年以内なら)後からで良い・・と言う。 有効期限は、今年の8月1日~来年の7月31日である。 きっと、税金と関係しているのだろう。

 

ま、折角の制度なので、一応。憶えておこう。

 

 

 

診療011-201907(1)  

今日は午後から、f医師による診察日だ。 そこで、妻の運転で、中央クリニックに行った。 定刻には30分間の幅があるが、その後ろの方に呼ばれた。 診察室にはいると、f医師は、

 

   「どうでしたか?」

 

とこの5週間の様子を訊いたので、私は

 

   「転んでしまいました」

 

と答えながら、以下のメモを渡した。

 

  • 前回受診日(20196月〇〇日)以降の体調について 

 

  • ドプス600mg+シンメトレル300mg、アムロジピン5mg、ノウリアスト40mg(いずれも1日量)は、ほぼ毎日服用した。
  • 7月上旬某日、椅子から立ち上がった時、ふらついて網戸に突進してしまった。 額の中央に擦過傷を負う。

・ ゲンタマイシン軟膏を塗布し、傷は数日で完治した。 突進後、家中の網戸を補修した。

  • 7月上旬某日、M整形リウマチクリニッックへ。 M医師より、右肘の瘤の「完治宣言」を頂く。
  • 7月上旬D日、23時半頃、脱衣場入り口で、すくみ足により転倒してしまった。 柱の角に当たり、額の左上、生え際辺りにV字型の裂傷を負う。
    • その翌D+1日、市内のT胃科医院にて、局麻下、6針縫合した。
    • D+2、D+4、D+7日に消毒のため通院、D+9日に抜糸して、通院終了となった。
  • 他の症状
    • 足のむくみは、Mクリニックで処方された「防已黄耆湯」(ボウイオウギトウ)の副作用で改善。

 

これを読んで、f医師は、

 

    「ヘッドギヤでもしますか? 少し暑いけど・・」

 

と言った。 転倒については、

 

   「『頭を打って硬膜下血腫を作る』か、『ここを打って大腿骨頸部骨折で寝たきりになる』か・・でしょうね?」

 

と左手で左側の骨盤を叩きながら、注意をしてくれた。 

 

そこで、妻が

 

   「(転倒予防のため)家の中に、手摺りを付ける事にしたんです」

 

と紹介すると、

 

   「手摺りねぇ・・ あと、何年役にたつのかなぁ・・ いっそ、車椅子にしちゃう・・とかは?」

 

とf医師が言うと、妻が、

 

   「車椅子で生活できる様に、家の中を(再度)改築するんですか?」

 

と、重ねて訊いたら、彼は、

 

   「う~ん・・ (家庭では)入り口のドアとか狭くて(車椅子が)通れるかなぁ・・ 或いは、施設で暮らすとか?」

 

と答えた。 つまり、私は何れ歩行困難になり、車椅子生活になるだろう。 まぁ、その時期は、家に手摺りを付ける事で(何年かは)遅らせる事は出来るだろうが・・と言う事である。 ま、f医師にすれば医学的な事実に基づいて、患者の平均的な転帰を述べたのであろうが、妻と私に取っては、この先の私の(悪い)状態を見通した様で、ショックである。

 

また、私の「出来る」と言う主張について、妻が「本当は、出来ない」と言い、f医師はこれに同意を示し、

 

   「(行動の結果や、リスクを評価するための)前頭葉イカれちゃうのかなぁ・・」

 

と言った。 ま、何処まで本気か分からないけど、これも私にとってはショックだった。

 

 

Kさんの来訪

さて、昨日主任ケアマネージャーと一緒に我が家に来る予定だったKさん(介護支援専門員)の来訪が翌日である今日になった。 すると、定刻にチャリで現れた。 玄関で妻が出迎えると、

 

   「自転車で、2分しか、掛かりませんでした」

 

と、感激気味に言っていた。 そして、リビングに入って来たので挨拶をすると、早速用件を述べた。

 

   「電話で申した通り、本日は『契約書』等、3つの書類に押印を頂戴致したく、参りました」

 

と言いながら、カバンから、クリアーファイルに入った書類を出した。 A4で、袋綴じになっている。 そして、綴じの部分には既に割り印が押してあった。 彼は、

 

   「その(=契約の)前に、夫々の関係を書いて見ました」

 

と言って、A4の紙を1枚出した。 そこには、色々な部門が、矢印で結び付けてあり、その矢印に関係が書いてあった。 兎に角、ややこしい・・

 

    https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20190808/20190808090606.jpg

 

まぁ、要するに、色々な部門が有機的に結び付き、要支援者を支えている・・と言う事だろう。(><)

 

さて、上記の図の説明が終わったら、Kさんは、契約書を出した。 そこには、次の様に書いてあった。

 

   「介護予防支援及び介護予防ケアマネジメント契約書」

 

とあり、主に事業者(地域包括支援センター・MS園)と担当者(ケアマネージャー)が利用者に提供する事業について述べてある。 これを、読み合わせて、署名・押印した。

 

続いて、もう一通の書類を出して来た。 そこには、

 

   「介護予防支援及び介護予防ケアマネジメントに関する重要事項説明書」

 

とある。 これは「事業所」の素性を明らかにし、利用料・個人情報の取扱い・事故発生時の対応・介護予防支援及び介護予防ケアマネジメントに関する苦情窓口・介護予防サービス及び支援計画書原案作成委託先居宅介護支援事業者とその担当者(「ケアマネ」)を明らかにしている。 これにより、「介護予防支援及び介護予防ケアマネジメントの提供開始にあたり、利用者に重要な事項を説明しました」と言う事業所の確認と、「本書面により、事業所より、介護予防支援及び介護予防ケアマネジメントについての重要事項の説明を受け、サービス開始に同意しました」と言う利用者の確認をした事になる。

 

なぜ、契約書と確認書に分かれているかと言うと、前者は基本契約書、後者は個別の事項となっている・・と言う印象である。

 

これもA4で2枚なので、袋綴じにしてある。 そうしたら、次にA4で1枚の

 

   「個人情報使用同意書」

 

と言う書類も必要だ・・と言う。 これは、私と家族についての個人情報を、地域包括支援センター・MS園が以下に記載する範囲内で使用する事に同意する・・と言うものだ。

 

  • 使用する目的
  • 使用する事業者の範囲
  • 使用する期限
  • 条件

 

これに本人及び家族の代表が、署名・押印する事になっている。

 

これで、3種類の書類の読み合わせと押印が終了した。 ・・と思ったら、実はもう1通あると言う。 それは、これらの書類を市に提出するための委任状である。 そう言えば、他の3種類の書類は2通ずつあるのに、この書類のみは1通のみだった。

 

こうし て、契約も無事終了し。いよいよ「要支援」生活がスタートするのである。

 

 

(主任)ケアマネージャーの来訪  

 

さて頭部の傷の治療中は、髪の毛を洗えず、包帯を鉢巻の様に巻いていたので、リハビリを一回休んだ。 と言うのは、勿論、包帯を巻いていても、リハビリは受けられるが、大袈裟になるのが嫌だったからである。 第一、一週間も洗っていない頭髪では、季節柄、臭いそうで失礼である。(><)

 

そして、その週末、ケアマネ(=ケアマネージャー)が自宅に来るという。 元々は、Kさん(介護支援専門員)と一緒にくる予定だったが、急にKさんの都合が悪くなり、Kさんは翌日の来訪となったので今日はケアマネ一人だ。

 

すると、ほぼ定刻に自動車が庭に入ってきた。 体格の良い男性である。 そう、35歳前後だろうか? 彼は玄関のチャイムを鳴らし、妻がリビングに案内すると、Mと言う名前の名刺を出した。 肩書を見ると、

 

   「主任介護支援専門員」(、「介護福祉士」、「社会福祉士」)

 

とある。 私は、「主任」が付くから、「(ケア)マネージャー」なのかと思ったら、違った。 そもそも、ケアマネージャーとは介護支援専門員の事で、主任介護支援専門員は主任ケアマネージャーの事であり、その上級資格らしい。 そして、2016年に設けられた、比較的新しい資格の様だ。

 

   https://job-medley.com/tips/detail/752/

 

そして、私のケアプランを作成するに当たり、私の要望を訊いた。 私は、それに対して、① 通所リハビリと、② (介護保険制度を用いた)手摺りの設置である・・と答えた。 そうしたら、通所リハビリの見学には行ったか? どこに行ったのか? その時の印象はどうだったか? そして、その結果、どこの通所リハビリに行きたいか?・・等を訊いた。 私は、N整形外科だ・・と答えた。

 

更に、手摺りの位置や種類を、私の行動を見て、メモにした。 そして、後日会社の人間(業者)を、寄こす・・と言うのだ。 彼の観察は、非常に細かく、私の重心がどこにあるか? どこに手を着いているか? 等を、チャンと理解していた。 私は、

 

   「(流石は、『主任』ケアマネージャー!)」

 

と思った。 以上が、私と私のケアマネとの出会いである。 今後、何かに付けて、色々とお世話になる事だろう。

 

 

傷の消毒から、抜糸まで

 

さて今日は、朝の8時半にT胃腸科医院に来ている。 昨日、傷の処置が終わったら、

 

   「明日は、朝の8時半に来られますか?」

 

とT医師に訊かれていたのだった。 朝の診療開始は9時から。 つまり、通常の診療の前に、(特別に)診て貰えるのだ。 

 

医院に着いて、5分程して看護師に呼ばれ、頭部を覆うネットを外して、いつものベッドに横になった。 

 

は、傷を覆うガーゼを取って傷を露出し、T医師を待った。 妻が看護師に何針縫ったかを聞いたら、彼女は、

 

  • 6針ですね」

 

と答えた。 当のT医師は隣の部屋で 何か検査をしているらしく、患者に呼吸法を指示していた。

 

更に待つ事5分、T医師がやって来て、傷を見るなり

 

   「オオ、綺麗になってますねぇ・・ (化膿菌による)感染もなさそうだし・・」

 

と言い、看護師に消毒薬の指示をした。 それは。私には

 

   「ヒビテン!」

 

と聞こえた。 

 

次の消毒は、2日後で良いと言う。 そして、2日後に行くと、

 

   「綺麗に治っているねぇ・・ これなら、次回は抜糸できますね」

 

と言うと、看護師が、

 

   「センセ、(次回じゃあ)一週間経ってませんよ」

 

と言い、T医師は、

 

   「ハッハッハ、そうかぁ・・ こう言うのを見ると、直ぐに抜きたくなっちゃうんだよね!」

 

と、照れ隠しを言った。

 

そして抜糸の当日、T医師が鋏を持って切ろうとしたら、傷を見て急に手を止めた。 私は

 

   「(何か、あったのだろうか?)」

 

と一瞬不安になったが、T医師の次の言葉で、私の疑問は瓦解した。

 

   「ねぇ、私のメガネを取ってくれない? ううん、そっちの部屋じゃなく、○○の方・・ ん、ありがと!」

 

と言いながら、メガネを掛け、少しトーンを落として、こう言った。

 

   「まったくぅ、メガネを掛けないと、糸だか、髪の毛だか、良く分かんないや・・」

 

と。

 

今にして思えば、化膿しなかったことが予後を良好にした・・と思えた。 そして、化膿しなかったのは、ゲンタマイシン軟膏のおかげだ・・と思えたのだった。