パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

BitLocker地獄(続)

そこで、再びBIOSを呼び出し、「Secure boot control」が[Enabled]となっているのを[Disabled]にしてブートした。 この時は、その後に続く地獄がパックリと口を開けて待っている事等、知る由も無かった。

 

私は何の躊躇いもなく、Yesを選択し、BIOSから抜け出してWindowsの起動を待った。 所が、Surfaceのロゴが水色でなく、赤のバックで現れた。 そして、水色の画面が現れた。 この手の画面はエラーの時に出る・・ イヤな予感は、的中してしまった。

 

その画面、曰く、

 

   「BitLocker回復キーを入力し、『続行』ボタンを押して下さい」

 

と。 BitLocker回復キーだって? 何、それ??? そんなのがあるなんて、初めて知った。 このキーが分からないと、前に進めない。 ただ動くのは、BitLocker回復キーの入力枠と、「キーボードレイアウトの変更」と「このドライブをスキップする」の3つのHot Spotのみだ。

 

そこで、3つ目をクリックすると、更にいくつかのメニューが現れるが、その中でまともに動くのはコマンドプロンプト(c:\windows32>)位であるが、他のディレクトリに移ろうとしても、出て来るメッセージは同じである。 これではHD内部の隠し領域からのWindowsの修復インストールはおろか、再インストールすら出来ない。 ここで、私は事の重大さに気が付いた。 冷や汗三斗・・

 

半日あれこれやってダメだったので、仕方なく市内のパソコンショップ・PC 〇ポに持ち込んだ。 すると、

 

   「BitLockerの回復キーが分からないと、データの取り出しすら出来ません。 Windows10を外部ドライブからインストールするしかありません」

 

と言いつつ、3万円の見積書を出して来た。 オイオイ!?!

 

余りにも無策なので、私はパソコンを持ち、購入した〇マダ電機に行った。 そうしたら、若い社員が、

 

   「マイクロソフトのアカウントをお持ちですか? もしかしたら、それで何とかなるかもしれません。 もしそれでダメなら、Windowsの再インストールしかないでしょう」

 

と、教えてくれた。 私は、@hotmail.co.jpのアカウントを持ち、それは@gmail.comに関連付けてあった。

 

そして、別のノートパソコンから、祈る気持ちでマイクロソフトのサイトにサインインした。 ブラウザからBitLockerで検索すると、下記画面が出た。 

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20170308/20170308211137.png

 

後は、ほぼ一本道である。 そして、@gmail.comにセキュリティーコードが送られてくるので、

 

Microsoft アカウント

セキュリティ コード

Microsoft アカウント ap*****@hotmail.co.jp 用に以下のセキュリティ コードを使用してください。

セキュリティ コード:  NNNNNNN

Microsoft アカウント ap*****@hotmail.co.jp に心当たりがない場合、ここをクリックしてメール アドレスをそのアカウントから削除できます。

サービスのご利用ありがとうございます。

Microsoft アカウント チーム

 

尚。NNNNNNNは。7桁の数字である。

 

その7桁の数字を入力し、Submitをクリックすると、

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20170308/20170308213621.png

 

次の画面になるので、Set it up nowをクリックする。 次々進むと、

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20170308/20170308211129.png

 

どのデバイスにインストールしたいか訊いてくるので、Otherを選択してNextを押すと、

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20170308/20170308211124.png

 

すると、個別の情報が(2画面)出て来て、いよいよ・・

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20170308/20170308212852.png

 

48桁の回復キーが表示された!!!

 

   http://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20170308/20170308215039.png

 

早速その値をWindows10のパソコンに入力すると・・ 『続行』キーがアクティブになった!!! こうして私の長い2日間が終わった。 その後、回復キーを印刷して保管した事は、申すまでも無い。

 

BitLocker地獄

2017年4月になった。(ブログの内容は、2月の下旬である。) 今日から、ほぼ1ヶ月、パソコン関連の話題が出るが、興味のある人には津々に、無い人には「一体何、言ってんの? そんなの、何処が面白いの???」と思われる内容だろう。

 

ま、後者の方々は、PSP-PAGFってこんな事にも興味持っているんだ・・位に思って、温かい目で見て欲しい。(滝汗)

 

   ―――――――――――――――――  

 

さて、前回の抄読会で、烏賊博士がラズベリーパイ(Raspberry Pi3)に興味を持っている事を知った。 

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/03/15/124828

 

では、そのワンボードコンピュータは、どの様なOSで、どの様な開発環境(プログラミング言語)が提供されているのだろうか。 それはRaspbianである。 これは、Raspberry Pi用に改編されたDebianと言うLinuxだ。 

 

彼がRaspbian X86をブータブルUSBメモリーに入れてくれる・・と言う。 ついでにRemixOS X86のブータブルUSBメモリーも作ってくれる・・とも! 後者はx86系のマシンで動くAndroid Emulatorだ。

 

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で、翌日には、ドングルの様な小さなUSBメモリー(いずれも、8GB)が2個、郵送されて来た。 勿論、Raspbian X86用と、RemixOS用である。 先ずは、前者(Raspbian X86)を検討しよう。

 

そこで、AcerブランドのAO722と言う少し古いWindows7のパソコンのUSBポートに差し込み、BIOS設定を呼び出した。 ブート順をセットしてf12キーを押しながら電源キーを押すと、ブートセレクターが立ち上がり、矢印キーでUSBを指定すると、やがてラズベリーのロゴが出て来た。 そう、ユーザーインターフェイスCUIではなく、PIXELと言うGUIなのである。 

 

動きは割りと良かった。 これだけサクサク動けば、実用的である。

 

続いて、後者(RemixOS)を見てみよう。 そこで、今度はSurface Pro3にもう一つのUSBメモリーを差し込み、BIOSを呼び出し・・ どうやって、呼び出すのだろう。 キーボードの接続されていないタブレットモードでもブートするためには、どうしたらよいのだろう? こんな時は、Google検索である、 それによると、音量の+キーを押しながら電源を入れ、Surfaceのロゴがでたら+キーを離すのだそうである。 実際、水色の背景に白文字のBIOSセットアップ画面が現れた。

 

SurfaceBIOS設定画面は割りとシンプルで、数項目しか無い。 その中から、ブート順を「USB→SSD」を選択し、Exit、Yesとしたら、CUIが起動し、そして進まなくなった。 

 

そこで、Acer O722のWindows 7からUSBメモリーの中身をみると、8Gあるハズの容量が、3M位しか無い!?! でもこれは正常である。 と言うのも、Windowsから見えるのはFAT32領域のみであり、他のOSが管理している領域(パーティション)は、見えないのである。 

 

しかもFAT32領域の中は、 \\efi\boot\ 内に3つの「*.efi」と言う形式の拡張子のファイルがあるのみである。 きっと圧縮ファイルなのだろう・・と思ったが、WinZipを使っても解凍できないのだった。 

 

そこで、烏賊博士に照会すると、64ビットマシンでは、従来の32ビットマシンのレガシーブートからUEFIブートローダー)モードに変更になっていたのだ・・と教えてくれた。 変更の目的は、高速起動のためである。

 

確かにMS-DOSや、DOSから起動するWindowsにしても、起動に時間が掛かった。 BIOSがブートデバイスの特定の領域を読み、IO.SYS、MSーDOS.SYSを読み込み、メディア内のConfig.sysでデバイスドライバーを解釈・チェックしながら次々と組み込んで、シェル(command.com)が走る。 シェルはメディア内にautoexec.batを探し、あれば逐次実行し、無ければシステムプロンプトを表示する。

 

遅い理由の一つは、上記の通りメディア(ブートデバイス)へのアクセス回数が多い事だろう。 これを一つのファイル(boot.efi)でこなせれば、もうそれだけで速いのは、想像に難くないだろう。

 

   http://www.teradas.net/archives/8942/

 

そこでGoogleに教えを乞うと、「RemixOSの起動にはResident ModeとGuest Modeの2種類あるが、デフォルトでは前者になる」らしい。 そこで試しに起動時に、↓キーで後者を選択すると、いくつかの質問に答えると、やっとRemixOSが走った!!!

 

しかしGuest Modeでは設定が保存されず、不便である。 

 

では、なぜResident ModeでUSBメモリーからブートできなかったのか? それは、USBのバージョンが2であるからで、3が起動条件らしい。 本当にリソースを喰うソフトだ。

 

   ――――――――――――――――――――

 

そこで、16GBのUSB3のメモリーを購入し、ダウンロードして解凍したファイル・Remix_OS_for_PC_Installation_Tool-B2016042602.exeにより起動ドライブとして、USB2の内容をコピーすれば良い。 尚、詳細については、下記を参照されたい。

 

   https://drosma.net/2016/05/14/1027/

 

そこで、そのRemix_OS_for_・・.exeを起動すると、

 

   「Secure bootを解除してから、再度試みて下さい」

 

と言う主旨の警告が出る。 そこで、再びBIOSを呼び出し、「Secure boot control」が(デフォルトの)[Enabled]となっているのを[Disabled]にしてブートした。 この時は、その後に続く地獄がパックリと口を開けて待っている事等、知る由も無かった。

 

リハビリ360―研修生

2月下旬の今日は、リハビリの予約日だ。 そこで妻の運転で総合病院に出掛け、M医師の予診を受けて待っていると、I士がやって来てリハビリが開始となった。

 

すると、白い作業着の男性が付いてて来た。 台に到着すると、I士が紹介した。

 

   「学生さんですが、一緒にイイですか?」

 

と。 要するに研修生だ。 そして、台に上がって、I士によるストレッチやマッサージが始まった。 途中、I士が研修生に質問した。

 

   「(疾患は)パーキンソン症候群です。 では、(パーキンソン病の)四大兆候とは?」

 

すると、研修生は

 

   「振戦と寡動・無動、それから姿勢反射障害と・・」

 

と答えた。 オイオイ、固縮が抜けているぜ。 更にうつ伏せの私の背中を撫でながら、I士は、

 

   「チョット、学生さんに触らせても良いですか?」

 

と訊くので、OKすると、I士は研修生の手を持って私の脊柱に当て、

 

   「ほら、脊柱の柔軟性が(足り)ないでしょ?」

 

と説明した。

 

   ―――――――――――――――――

 

さて、今日の新技である。 前回と同じ台で、カマーバンド見たいな物に両腕を乗せ、そのまま前に倒れ込む練習である。 

 

勿論、顔を上げ、背を反らす様に指示が来る。 そして、彼は私に、そのままの格好で腰掛けている台から立ち上がれるか、訊いた。 勿論、試した・・ら、出来た。 

 

次に、腕輪を2個用意し、フックに掛けた。 

 

そして前回同様、体を前に倒した。 その時、胸を張る(=背中の肩甲骨を寄せる)様、指示が来た。 

 

さて、ここからである。 彼は、

 

   「そのまま、ぶら下がれますか? つまり、懸垂ですね!」

 

と訊いた。 私は腕に力を目一杯入れて腕を縮めると、足が床から浮いた! 一旦床に降り、更にもう一度腕に力を入れると、腕はワナワナと震えながらも確かに両足が浮いている。 すると、彼は、

 

   「両足を上げられますか?」

 

と訊いた。 私は、膝を90度、曲げた。 丁度、丸まった動物が樹の枝にぶら下がったみたいだったのだろう、その様子を見ていたW嬢が、

 

   「カワイイ(格好)ね!」

 

と言った。 すると、I士がバツ悪そうにフォローした。

 

さて、その後I士は、

 

   「凄いですねぇ・・ 私は(懸垂が)出来ないんですよ・・」

 

と、評価しながら、(両足を床に付けたまま)ぶら下がって見せた。 その後、リハビリ室内を歩く様子を観察し、今日のリハビリを終えた。 そして、リハビリ室を出た所で研修生が私の方を向いて、

 

   「有難うございました」

 

と言いながら、深々と頭を下げた。

 

樹を切る

今にして思えば、あんなに植えるんじゃなかった。 当時は、知識も経験も無かったので、ハウスメーカーの言うままに、アパートの植栽をOKしてしまった。 その後の植栽管理の大変さも、分からずに・・

 

妻が父からアパートを相続した段階で、植栽は伸び放題だった。 ツツジの様な低木をヘッジトリマーで刈り、また立ち木の剪定を行い、自分の背の高さに揃えた。 これは結構大変だった。 しかし、当時は発症していなかったので、まだ、出来た。

 

その後、立ち木の上を詰めたら、ヒコバエが出る様になった。 所が、低木のツツジがあるので、そのヒコバエを刈るのが難しいのである。 更には、背の高さの所で維持するのも大変だった。 と言うのは、剪定する高さが、自分の背より高い場所になってしまうからだ。では、どうしたら良いのか?

 

私の結論は、妻の腰の高さに詰める事である。 そうすれば、以降はヘッジトリマーのみで、維持出来るハズである。 そこで春になる前に立ち木を、もう一度、詰める事にした。

 

ツールは、充電式のノコギリと手引きノコである。 勿論、電ノコはフル充電しておく。 さて、立ち木は4株、それぞれが4~5本に(下の方から)枝分かれしている。 太さは直径3~4cmの細いものから、6cmは有ろうか・・と思える程の太さのものまで、色々だ。 

 

   ―――――――――――――――――

 

先ずは、電ノコで詰めて行く。 で、細い枝は、数分で切れる。 問題は、太い枝である。 ノコの刃にアサリが無いので、途中、摩擦で刃が動かなくなってしまう。 勿論、電ノコには過電流防止装置が付いているので、それ自体が壊れる事はない。 しかし、大きな負荷がバッテリーに掛かっているのは、間違いない。 事実、その様な負荷を掛け続けていると、やがて赤ランプが点き、動かなくなってしまう。

 

では、どうしたらよいのか? 3つの方法がある。 一つ目は、刃と切り口との摩擦を減らすため、切り口を広げれば良い。 それには、妻に枝を抑えてもられば良い。 二つ目は、電ノコで円周に沿って、切って行く方法もある。 特に反対側からも切れば、刃を余り深く入れる必要も無い。 最後の三つ目は、切り口の近くからもう一本切れ目を斜めに入れ、切り口を楔(くさび)状にする事である。

 

しかし、木が太いと、一つ目の方法では広がらず、二つ目の方法も他の枝が干渉する場合は使えない。 その結果、最後の三つ目の方法しか無いのであるが、バッテリーを2倍消耗する。 すると、余り作業をしてもいないのに、帰宅して充電せねばならず、その結果、切るのに日数が掛かってしまう。 と言うのも、土日・祝日はアパートに住人がいるので、剪定や伐採はやらないからだ。 

 

え? 手引きノコもあるだろう・・ですって??? 確かに持参はするが、鉛直に立っている木に水平に刃を当てて切るのは、(体勢として)難しい。 しかも、刃が電ノコの刃より厚いので、途中から手引きノコは使えないのである。 オマケにこれも剪定用なので、アサリが無い。

 

こうして、延べ5日を掛けて、漸く高さを詰める事が出来た。

 

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もう一つの教訓は、100VのACコンセントである。 今にして思えば、(鍵を付けて)植栽の近辺に設置しておけば良かった。 そうすれば、回転刃の電ノコもチェーンソーも使えたのだった。 (電気代は、街灯や階段灯等と同じく、共用として。)

 

 

気功―42

前回の気功の施術からほぼ2ヶ月が経過し、2月中旬の予約日となった。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2017/01/30/090735

 

そこで妻の運転で。気功師の自宅へ。 体調は良いが、念のため杖を持参した。 しかし、結果として「お荷物」となってしまった。 つまり、杖は突かずに手に持って歩いた・・と言う事である。 それ程、新しく追加された抗パーキンソン病薬(=ノウリアスト、40㎎/日)が奏効しているのである。

 

さて、玄関を上がり、いつもの施術用の小部屋に入り、挨拶後、早速施術になった。 今の問題は、右肩の痛みである。 施術途中に、妻が私の右肩が痛む事を伝えたら、集中的に右肩をマッサージした。 気功師曰く、

 

   「確かに左の肩より右の方が(炎症で腫れて)大きいわね。 それに肩(関節)じゃなく、筋肉ね?」

 

と。 そして、マッサージし終えて、続けた。

 

   「筋肉内のコリコリしたものは、無くなったわ」

 

と言い、右肩への施術を終えた。 更に仰向けになり、10分程施術して本日の気功を終えた。

 

その後、本日の講評となった。 先ずは、全体的に良くなった・・と。 続けて、

 

   「ほら、表情もイイでしょ! それに、声も良くわかるし・・」

 

と評価してくれた。 更には、右肩については、養生訓でも教えてくれるのかと思ったら、

 

   「痛いからと言って動かさないと、固まっちゃうわよ」

 

と注意をした。 

 

   「(オイオイ、手かざしか何か、施術でもしてくれないん?)」

 

と、チョッピリ不満に思った。 その後、義母の認知症に就いて報告し、気功師は去年(やっと)生まれた孫の話しをし、次回を4月の下旬に予約してお開きとなった。

 

そうそう、施術後に今回は塩を3種類、分けてくれた。 一つはピンクで、何処かの岩塩を細かくしたもので、チャック付きの小さなビニール袋に入っていた。 もう一つは半紙の様な紙に包まれたもの。 最後は、食卓塩の様にサラサラとした純白の塩で、やはり小さなビニール袋に入っていた。

 

最初のピンクの塩と最後の純白のは食用で、汁物や煮物等に用いると勿体ないので、直接味わう用途に使う様、勧められた。 また、二番目のは、車のダッシュボードに置く様に言われた。 きっと、交通安全祈願(=事故よけ)なのだろう。

 

確定申告とリハビリ359―「柔らかいですねぇ・・」(続々)

こうして、初めての器械を用いた訓練を終え、彼は私の歩容を確認しながら、私を広い場所に案内した。 さて、ここからが大変だった。

 

先ず、両足を少し開き、右足を大きく前に踏み出す。 そして両手を右足の前で(米搗きバッタの様に)床に着け、右足を戻して最初のポジションに戻る。 続いて、左足から同じ動作を繰り返す。 この大変な所は、前に出した足を戻す時だ。 前の足で蹴って重心を後ろの足に戻す時に、余程力を入れないと、戻れない。 しかも、一瞬片足になるので、体幹の安定が悪くなる。 

 

最初は前に出した足を戻す時、一度に戻れず、何回かに分けてズルズルと戻らざるを得なかった。 それでも、私が前の足で床を蹴って何とか一度で戻ると、I士が

 
   

 

 

   「そうそう、イイですねぇ・・」

 

と応援してくれるので、つい、頑張ってしまう。

 

続いて、「横歩き」を行った。 例えば、左足を自分の左横にステップ、続いて右足を交差させて左足の左前に置く。 以上を繰り返す。 その間、I士は私の両肩を持ち、ステップの方向に平行に保っていた。

 

そして、戻る時は、右足を右横にステップし、続いて左足を交差させて右足の右後ろに置く。

 

更に、左足を左横、右足を左足の左前に交差させ、左足を左横、右足を左足の左後ろに ・・ これを繰り返すと、「グレープバインツイスト」となる。 フォークダンスのマイムマイムで踊る、最初のステップである。 (4拍目のリープは、普通の横ステップに置き換える。)

 

I士の評価は、

 

   「イイじゃないっすか! 足が絡まずに、上手く出来てますよ!!!」

 

と、高かった。

 

   ――――――――――――――――――

 

そして、最後はジャンプである。 これは、前回、出来なかったものである。 彼が手本を見せた。 私もやって見たが、高く飛べないので直ぐ落下し、段々と周期が早くなってしまう。 すると彼がユックリやる様注意するのであるが、まぁ、それが出来れば病気じゃない。 ユックリになると、疲労も溜まり足が床に吸い付いた様に、すくんでしまうのである。

 

これでは、縄跳びも無理の様だ。 彼は、

 

   「最初のと二番目のは、すくんだ時の回復のためなんですよ」

 

と、教えてくれた。 きっと最後のは、今月の希望である「下半身の筋肉を付けたい・・」を実現するためなのだろう。

 

結構ハードだったので、帰りは杖を使った。

 

 

確定申告とリハビリ359―「柔らかいですねぇ・・」(続)

さて、税務署での申請手続きが終わったら、今日はリハビリのある日だ。 車で税務署から総合病院まで、15分程だ。 そこで妻の運転で病院の正面玄関に着けて貰い、先に私だけリハビリ室に向かった。

 

さて、10分程で妻が受診難内票を持って来たので、いつものM医師による予診を受けて、待合用の椅子で待っていた。 するとほぼ定刻にI士が現れ、リハビリ室に向かい、空いている台を探して、リハビリ開始となった。 

 

台に着く途中、I士が私の様子を見て、

 

   「調子イイみたいですねぇ、歩き方もしっかりして・・」

 

と評価してくれた。 私はその時、杖を(床に突かずに)手に持って歩いていた。

 

    ――――――――――――――――――

 

私が台に仰向けになり、I士による施術が始まった。 脚の屈伸を行いながら、彼が言った。

 

   「柔らかいですねぇ・・」

 

しかし、私には最初、その意味が分からなかった。 どうやら、パーキンソン病(症候群)における固縮が緩和された事を意味しているらしいが、言外にノウリアストの効果を言っている様だった。 と言う事は、2ヶ月前までは、「脚の関節に固縮がある」と思いながら施術を行っていたのだろうか!?!

 

さて、今日の新技である。 彼は私に靴を履き、別の台へと誘(いざな)った。 その台には上方にフレームがあり、朱色の紐が2本下がっている。 紐の先にはフックが付いている。

 

すると、彼は私に台に浅く腰掛ける様指示し、両端に輪の付いたカマーバンドの様な物を持って来た。 そしてそのバンドを左右のフックに取り付け、私の目前に下げた。 つまり、ミニ・ブランコである。 

 

   http://media1.picsearch.com/is?FQuNEm1h47Zf9Md9Cd1KRcT5Bz51czLluGgAjcp7iQ8&height=247

 

I士の指示は、そのバンドに両腕を乗せて、前方に上半身を移動する事であった。 すると、背筋が伸びる事になる。 彼から、顔を上げ、前を向くよう指示を受ける。

 

すると今度は、その状態で

 

   「脚が上がりますか?」

 

と訊いて来た。 これが苦手なのである。 しかも、ユックリと・・

 

続いての技は、同じ朱色の紐を使ったものである。 彼は、紐の先のフックからベルトを外して、左右の夫々のフックに小さな布製の輪(腕輪)を、私の肩の高さに取り付けた。 

 

   http://media5.picsearch.com/is?UOT0SIi36zOpzvdA6DhxChW3-tiG5qhAsYSpCPZIl8Q&height=227

 

そして、手首の通し方の見本を見せた。 私は彼の指示通り、左右の腕輪に左右の手首を通し、両腕を広げた。 すると、上半身と両腕とで十字の格好になる。

 

その状態のまま、上半身を前にせり出せ・・と言う。 すると両腕が後方に引かれ、胸を張るので、背中で両肩甲骨が寄る事になる。

 

両技を見ると、①私の背を反らす事と、②(背で肩甲骨を寄せ)胸を張る事が必要の様だ。 また、そのカマーバンドや腕輪には、「redcord」と言う名のタグが付いていた。