パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ525―片脚立ちで不合格

週の前半は、S士であった。 彼は、いつもの施術を施した。  ここで施術をする理学療法士には、「新技」と言う概念は、なさそうだ。 まぁ、毎回40分の施術時間のある総合病院でのリハビリとN整形外科での20分、しかも問診や施術方針とその結果、血圧や脈拍の記録時間も含めての20分である、 それを比較するのは、酷だろう。 

 

それに総合病院では、「医療」のリハビリ、何か新しいことを取り入れて、チャレンジしてみよう・・と言う意欲が感じられた。 まぁ、学校を卒業して初めて理学療法士として働く人が多く、平均年齢も明らかに低い。 そのため、「一人前になるために」(=独り立ち出来る様)学び取ろう・・と言う気概すら感じられた。

 

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さて、3ヶ月毎の、K士によるリハビリの状況(­=改善の進捗)を調べるテストも3項目目となった。 これまでは、1勝1敗である。 では、3戦目は?

 

週の後半、K士は、通常の施術を行った後、台に腰掛ける様指示して、私にこう言った。

 

   「じゃあ、両腕を胸の前で組んで、そのまま立ち上がってみて下さい」

 

と。 そして、見本をやって見せた。 で、私がそれを真似たが、まるで足先がアロンアルファ(強力瞬間接着剤)で床に張り付いている感じだ。(汗) その様子を見た彼は、

 

   「反対の脚で、やって見て下さい?」

 

と言った。 しかし、それでも同じ結果だった。 その事(=いづれの脚からでも、片足たちが出来ない・・と言う結果)を知って、彼は普通の高さの椅子からの立ち上がりは、やらせなかった。 と言うのは、結果が火を見るよりも明らかであり、患者に自信をなくさせるのみだからだ。

 

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確か、以前は、台に座った状態からは勿論、普通の高さの椅子からでも、出来た記憶がある。 と言う事は、この数ヶ月で、出来なくなってしまった・・と言う事である。 では、その理由は? 圧迫骨折による安静しか思いつかない。 

 

すると、N医師が私達に言った、あのフレーズが頭の中をよぎって来るのだ。

 

   「いいかい? 安静は麻薬。 運動は万能薬だかんね!」

 

と。