診療014―201910 (2)
さて、メモは続いた。
(3) 進行性核上性麻痺(特に純粋無動症)と薬物について
脳の運動指令機能を賦活するには? (chemical transmitterを中心として)
- Dopamin(↑) → 無効 (L-DOPAを500mg/日にまで、増量するも)
- Serotonin(↑) → 無効 (セロトニン再取込み阻害剤 例:サインバルタ)
- Serotonin(↓) → 無効 (抗セロトニン剤 例:ペリアクチン)
- Acetyl choline(↑) → 未実施 (コリンエステラーゼ阻害剤 例:レミニール)
- GABA(↓) → 有効 (例:ノウリアスト)
(4) 血圧の測定結果について (アムロジン2.5mgの処方結果の検証)
- 前回診察日(9月30日)~昨日(10月27日)の起床時及び就寝時の血圧は、次表の通りであった。
単位 |
mmHg |
mmHg |
pulse/min |
mmHg |
mmHg |
pulse/min |
平均値 |
138 |
89 |
66 |
124 |
83 |
72 |
8.4 |
4.7 |
4.9 |
7.5 |
3.7 |
6.4 |
|
最高値 |
150 |
63 |
75 |
139 |
89 |
71 |
最低値 |
119 |
75 |
59 |
110 |
76 |
64 |
以上
え? なぜ、(3)を書いたか・・ですって??? それは、次回の伏線だからだ!?!
f医師は、これ(上記(3))を見て、こんな事を教えてくれた。
「今、『スーパーノウリアスト』と言うのが、臨床(試験)(=phase III)に掛かっているんですよ。 なんでも、それは『ノウリアスト』の100倍位効くそうなんです」
と。 それを聞いた妻が、
「じゃあ、来年には、発売されるんですか?」
と訊いた。 f医師は、これに対して、
「後、3年は掛かるでしょう、ねぇ・・ と言うのは、臨床(試験)に1年、それらを纏める(=製造承認申請書を作る)のに1年、申請を受理して、許可まで1年は掛かるので・・」
成る程、時間が掛かる訳だ!?!
そして、f医師はアムロジンを2.5mgから5mgに戻そうと、提案した。 理由は(4)にある通り、起床時の最高血圧の平均値(138mmHg)が基準値(140)ギリギリ、最低血圧の平均値(89)も基準値(90)ギリギリだからだろう。
普段から、チョット高めかな?・・と思っていた私は、二つ返事で、同意した。
そして、私の状態について、
「これで要支援2と言う事はないでしょう。 もう一度、審査を受け直してみてはどうでしょうか? 症状が、急に変化した・・とか言って」
とアドバイスをくれた。 いつか、考えてみよう。
こうして、2019年10月の診察は、アムロジンの処方量変更で、無事に終わった。