パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

抄読会―10

実は、各種学校で教鞭を執る「烏賊博士」こと、私の友人と会うのも2ヶ月ぶりである。 と言うのも、学校の夏休みと、その後、彼の家庭の事情(ノルマ?)があったからである。

 

で、今回は論文の読み合わせでなく、新デバイスを見せてくれると言う。 9月の下旬、私は車を運転して、ターミナル駅近くの彼の職場に行った。 一人での外出は、久しぶりである。

 

約1時間のドライブの終わりに近くのコインパーキングに駐車し、彼にメールをした。 しかし、授業は終わっているハズなのに、返事が無い。 暫くしても返信が無かったので、仕方なく電話を架けたら、懐かしい声が聴こえた。 今、丁度ランチをMcで購入している所だと言う。

 

テラスで待っていると、袋を下げた彼の姿が見えた。 こうして、2ヶ月ぶりの再会となった。 

 

私がバーガーを2個受け取ってその代金を払うと、彼は袋の中からサンドイッチを出してきた。 丁度、厚めのナンにナイフを入れ、そこにレタスやベーコンを入れ、チェダーチーズをあしらった手作りだ。 勿論、バーガーに先んじて戴いた。 その後バーガーに噛り付いたが、先のサンドイッチを戴いているので1個で十分だった。

 

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さて、烏賊博士は自分のリュックから袋を出して来た。 いよいよ、新デバイスの披露の時がやって来たのである。 私の気分は、

 

   「 I can HARDLY wait for it」 (もう、待ち切れない!)

 

である。 そしてヘッドセットの様なものを出し、タブレットを開いた。 彼は、iPadで何かソフトを起動し、ヘッドセットの電極を額に着け、耳たぶをヘッドセットから出ているピンチで挟んだ。 彼の説明では、このピンチの電位を計測し、その値をバックグラウンドとして額の電極との差を取っているらしい。

 

画面を見ると左半分に円がくねくねと揺れ動いていた。 見ると、High alpha、Low alpha、High beta、Low beta、High gamma、Low gamma、Delta、Thetaが円周上に並んでいる。 つまりスパイダーチャートである。 強いと円周に近く、弱いと中心に近い事を表している。

 

そして、画面の右上には生の波形(と言っても、バックグラウンド電位をノイズとしてキャンセルしたもの)とその背景にはパワースペクトラムが、右下には2つのスピードメーターが並んでいる。 そのメーターには、左が「ATTENTION」、右が「MEDITATION」として夫々0~100まであって、アナログ仕立てである。 まさか、オンラインで高速フーリエ変換をしているんじゃあ無いだろう・・

 

しかし、彼に言わせると、これは筋電位も拾っている可能性もある・・と言うのだ。 例えば、眼の開閉を行うと、必ず一定の波形が現れる。