リハビリ169―初めての作業療法は書字から
理学療法が定刻に終わり、3:40からは作業療法だ。 私が斜面台でふくらはぎのストレッチをやっていると、O士がケーシーを来た男性を連れてきた。 彼がそうらしい。
彼は私の前で止まり、自己紹介をした。 M作業療法士(以降はM士と呼ぶ)だ。
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早速、テーブルに案内された。 いよいよ・・である。
「先ずは、調べさせて貰って良いですか?」
と言いつつ、彼は自分の手で色々な動作(指を開いたり、高速グーパーなど)をやって見せ、私は真似をした。 自己評価では全て出来たし、私の動作を観察していたM士から特別なコメントも無かった。
続いて彼は、奥の部屋からいくつかの道具を持って来た。
先ずは、握力の測定だ。 前回、右41kg・左39kgだった。 今回も右41kgだったが、左手の測定時には、良ーく手の汗を拭ったら45kgまで行った。 杖を握る利き手(右手)は、どうしても汗ばむので滑って力が出ない。
「凄いじゃないですか! 私だって、そこまで出来ませんよ。」
と、M士は褒めてくれた。
次は、台の上の小さな器具を示し、
「これを、親指と人差し指で挟んで下さい」
と言うので、指当てをつまんで力を入れた。 ピンチ力の測定らしい。 そこで指示の通りやったら、右手8.0・左7.8で、針が止まった。
「平均以上ですよ」
と、M士が評価した。 平均では6~7kgらしい。 そう言えば、器具の目盛は10迄しか無い。
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そして、主訴(小字症)の様子を診るため、
「紙に自分の名前を書いて下さい」
と指示した。 字を書いて行く内に、どうしても字が小さくなってしまう。 意識して書いても・・である。 別にふざけている訳ではない、書いて行く内に脱力してしまうのである。 この病気の症状の一つに「姿勢保持障害」というのがあるが、その指版である、
私が字を書く様子を見たM士がマス目の印刷された紙を探して来たので、私はマス目一杯に書く練習をした。 小学校以来である。
そして、マス目だけの紙を渡され、宿題となった。