土地を売る―5
土地を売る―5
さて、土地売買契約が成立したが、まだやる事はある。 それは、大きな瓦礫の除去と除草だ。
契約では地表にある大きさ10cm以上の石や木片を除去する事になっている。 雑草については取り決めがないので、現状有姿だ。 しかしそうは言っても、エノコログサ、オヒシバ、セイバンモロコシなどの単子葉植物がはびこり、それらを避ける様にカタバミ、スベリヒユなどの双子葉植物やスギナが周辺にはびこり、更には種が飛来したと思われる青シソが生えていては、申し訳ない。 「土地」であっても、今は「商品」である。
そこで、家族総出で石拾いをした。 そうしたら、ビールケースに2杯以上もあった。 それでも1時間ほどで終えた。
その後、充電式の刈払い機で、背の高い草を刈った。 エンジン式の方がパワーがあるのだが、住宅街では(音が大きいので)憚られる。
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猛暑日が続く7月上旬の早朝、除草剤を撒布した。 このごろの雑草は除草剤が効きにくいので、メーカー推奨の3倍の濃度だ。 撒布後、数日間は快晴だったので、効いたと思われた。
一週間後、半ば楽しみにして、土地を見に行った。 そうしたら、様子が一変していた。 効いたのである。 先週までの緑が黄土色に変わっていた。
これでこの土地を譲渡するための条件は揃った。 但し、譲渡日までに「次の草」が生えてこなければ・・の話だが。
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なぜ「次の草」を心配しているかと言うと、土地の引渡しが9月にずれ込みそうなのである。 その理由は、道路査定である。 今回の土地の一部にセットバックがあるので、市の立会いが必要だ。 そこで7月上旬に不動産屋が市に申請したら、お盆(旧盆)過ぎになるらしい。 「お役所仕事」とは、良く言ったものである。
譲渡契約では、8月31日が期限。 スワ、契約違反か? 私は心配になり、不動産屋に訊いた。
すると、「契約違反の心配は要らない」と言う返事だった。 その理由は、遅延の原因の責任が売主側にないかららしい。 そうは言っても契約は契約である。 すると、不動産屋が買主に電話し、事情を説明して了解を得たらしい。
これで、ひとまず安心である。