日常生活の送り方 − 「明るく、楽しく、前向きに!」
基本的に、「してはダメ」と言う事はないそうである。 但し、突発睡眠が起こり得るので、
「トラックや大型機械の運転はしない(職業)ですよねぇ?」
と言う冗談も、T医師から出た。 これはT医師の、私に対するプロファイリングの結果であろう。
逆に、「したほうがよい」事として、運動、特にウォーキングを勧められた。 これは、リハビリと考えるべきとも。 恐らく廃用性萎縮の予防による、将来に向けてのQOLの維持であろう。
よく歩行困難(ジスキネジア)となってしまった結果、歩く姿を見られるのが恥ずかしく思い、引きこもりとなる症例がある。 特に社会的地位の高い人に、多いそうである。 これは、絶対避けなければならない。 動ける限り、杖をついてでも歩いた方がよい・・とのアドバイスも受けた。
―――――――――――――――――――――――――――――
「明るく、楽しく、前向きに」が目指すべきライフスタイルだそうである。 旅行(による気分転換)もよい事である・・とも。
つまり、「気の持ちよう」なのだ。 それについては、T医師は自身の恩師の2つの治験例を紹介してくれた。
? ある患者が歩行訓練として散歩をしていたが、すくみ足が酷くなり、自宅に帰れなくなってしまった。 そんな時、患者はポケットから孫の写真を出すそうである。 すると再び足が出る様になって、帰れた。
? 同じく、すくみ足で帰れなくなった別の患者の例。 その患者はコーヒーが好きらしい。 ポケットからコーヒーの匂い袋を出し、コーヒーの香りで再び歩ける様になった。
どちらも
「帰れば可愛い孫に会える」、「帰れば美味しいコーヒーが飲める」
と言う励みだ。 いずれも医学的には説明できないが、好きな事が症状の改善に繋がると言う好例である。
また、家事も勧められた。 段取りに頭脳を使うからである。 逆に、「できない事を練習する必要はない」とも言われた。 神経の問題なので、リハビリの様に訓練で回復する訳ではないからである。
周囲(家族)の注意は、転倒防止に尽きるとのアドバイスもあった。