パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ349―昼休み(?)に

今日は、12月最初のリハビリの予約日だ。 そこで、妻の運転で総合病院に行き、代診の医師の予診を受けて待っていると、I士が5分遅れでやって来た。 まぁ、前の患者が終わって、私の予診の結果をモニター画面で確認する必要があるので、1分遅れは仕方ないとは思っている。

 

さて、実は今日は12:40分の開始時刻だった。 と言うのは、妻の「ランチ」(と言う名の女子会)の都合で、今日になったのである。 しかも、今日の午後のリハビリはI士が不在なので、変則的な時間となったのだった。

 

しかし、12時40分になっても人は減らず、いつもの台が満杯なので、狭い電動リフトの付いた台上での施術開始となった。 そして、いつものマッサージやストレッチをこなして行った。

 

途中、

 

   「こんな時間に珍しいですね?」

 

と訊いて来たが、まさか妻のランチの都合とも言えず、惚(とぼ)けてしまった。

 

恐らく昼休みのためだろう、いつもの広い台が空いたので、そちらに移動した。 と言う事は、すぐ後に患者がいない時は、皆、定刻を過ぎてもやっている!?! 或いは、押せ押せで開始時刻が遅くなり、その遅れた分をこなしている???

 

   ―――――――――――――――――

 

さて一通りマッサージとストレッチが終わると、I士は靴を履く様指示した。 そして、私の目前で丸椅子に座り。私に自分の両肩を持って、小さいジャンプをして見よ・・と言った。 しかし、余り上手く出来なかったので、今度は大きいジャンプをして見よと。 そう、彼は私の「今月の目標」を憶えていてくれたのであった。

 

そして、片脚で立ち、もう一方の脚を上げる様指示した。 但し、彼の片方の肩を持って・・である。 更に、そのまま膝を曲げ、沈み込んでみよと。 これには結構、脚の力が必要だ。 そればかりか、バランス能力も必要である。 しかし、何とかこなした。

 

そして、その後に色々やって、ほぼ定刻になった。 午後1時20分になったのである。 そこで次回の予約を11時20分に取り、軽く挨拶をして、本日のリハビリを終えた。

 

この11時20分と言うのも変則的な予約時刻であるが、実は、12時30分から消化器内科の診察を予約してあったのだ。 そう、前回の救急搬送後に消化器内科を受診した際、医師が、

 

   「じゃあ、1年後にまた診せて下さいね」

 

と言ったからである。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/02/11/110312

 

尚、月初なので「リハビリテーション総合計画書」を作成する日であるが、今月の目標として「正しい姿勢」を挙げた。 それは、いつも前屈みを直されるからである。

 

残念(!)

2016年12月となり、月めくりカレンダーも最後の一枚となってしまった。 そう言えば、12月早々に、残念なニュースが届いた。 それは10月に出席した、社会保険審査会の裁決結果である。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/11/30/065759

 

ポストにレターパックライトが入っていたので「ご依頼主」の欄を見ると、当日、代理人を依頼した弁護士であった。 

 

   「(これは、審査会の結果に違いない!)」

 

と直感した私は、取る物も取り合えず、開封した。 すると、中には、①弁護士からの「報告書」(A4×1)、②社会保険審査会委員長からの「裁決書謄本の送付について」(A4×1)、③「裁決書」(A4×10)が入っていた。

 

早速、裁決書を見ると・・ 2ページ目のトップに、

 

   「本件再審査請求を棄却する」

 

と言う主文が目に入った。 それを見て、私は

 

   「(あぁ、だめだったかぁ・・)」

 

と残念に思った。 その主文の下には。以降9ページに亘って、その理由が書いてあった。

 

       理   由

第1 再審査請求の趣旨
   ・・・・・・・・・・・・・

第2 再審査請求の経過
 1 ・・・・・・・・・・・・・
 2 ・・・・・・・・・・・・・
 :

第3 問題点
 1 ・・・・・・・・・・・・・
 2 ・・・・・・・・・・・・・
 :

第4 事実の認定及び判断
 1 ・・・・・・・・・・・・・
 2 ・・・・・・・・・・・・・
 :

以上の理由によって、主文の通り採決する。

平成28年11月○○日


    社 会 保 険 審 査 会

  審査長    苗 字  名 前
  審査員    苗 字  名 前
  審査員    苗 字  名 前

以上は謄本である。

平成28年11月××日

          社会保険審査会委員長 (印)

 

そして、「裁決書謄本の送付について」には、この決定に不服の時は、6ヶ月以内に地方裁判所に、国(法務大臣)を被告として提訴できる・・とあった。

 

しかし、ほぼ一年、あれやらこれやら試みた結果が全て同じなら、この辺が潮時かもしれない。

 

リハビリ348―I士、再び

2016年11月は、週の関係で5回のリハビリがあった。 今日はその5回目である。 そこで、妻の運転で総合病院に行き、M医師の予診を受けて待っていると、定刻に担当のI士が声を掛けて来た。 前回・前々回とTA嬢の施術を受けたので、3週間振りである。

 

I士は私を空いている台に案内し、訊いた。

 

   「どうですか、調子は?」

 

   「相変わらず、ですねぇ・・」

 

と、それに対して私が上記の様に答え、施術開始となった。 久々のI士のストレッチは、良く「効く」。 まぁ、TA嬢の場合は、力の問題と遠慮とがあったのであろう、少し物足りなかった。

 

さて、今日の新技はストレッチである。

 

先ず台の上で、両脚を開いたI士は左腕を上方に上げて、上体を右脚に沿って倒した。 私が真似ると、両足が90度開かない・・ すると彼は、私に左脚を胡坐(あぐら)の様に折って良いと言ったので、そうさせてもらった。 そして上体を右脚の上に倒した。 すると、彼はこういった。

 

   「違うんです、上体は前を向いたまま、右に倒すんです! そして、左手で右足首を掴むんです。」

 

要は、左脇腹を伸ばす運動らしい。 しかし、どんなに頑張っても、左手は右足首を掴むどころか、触れる事すら、否、近付ける事すら、難しい。 それでも彼は、無理を言わなかった。

 

続いて、左右を入れ替えてやった。 そして、次の様に解説した。

 

   「この運動は、ここ(と、自分の脇腹を指し)の柔軟性を高めるためなんです。 固くならない様に。」

 

   ―――――――――――――――――――――

 

その後台から降り、靴を履いて、杖を使った練習に移った。

 

先ず、杖を肩幅より広く持ち、バンザイをする。 続いて、そのままの格好でスクワットをせよと言う。 この時、顔を上げて上半身を反らして、杖を目一杯遠くに以って行け・・とも・・ これって、結構キツい。

 

そんなスクワットを、極ユックリと数回やったら、今度は片脚でやってみよ・・と言う。 まぁ、片脚ではキツいので、スクワットと言うより、曲げ伸ばしでも良いと。

 

左右の脚で同じ事をやると、I士が私の太腿の前面を撫でながら、

 

   「ここが、強いからなぁ。 何か運動をやってました?」

 

と訊くので、

 

   「えぇ、卓球を」

 

と答えると、彼は卓球選手の格好をして、大腿四頭筋の辺りの筋肉の張りを確認しながら

 

   「(筋肉が)ムッキムキだもんなぁ・・」

 

と呟いた。 私はそれを聞いて、何か、褒められた感じがした。

 

母の相続―4

さて、11月下旬の調停の日がやって来た。 今回は、遅刻しない様、少し早めに妻の運転で家庭裁判所に出掛けた。 すると、調停開始の25分前に着いた。 裁判所の前には、100人近くが寒い中、何かを待っている。 妻が入り口で守衛に「身障者用駐車場を使いたい」旨を伝えると、無線で駐車場の係員にコーンをどかす様連絡してくれた。 

 

そこに車を停めて裁判所の正面玄関に入り、20分前に書記官に電話をしたら直ぐに車椅子を持って来てくれた。 そこで私は車椅子に乗り、妻の操作と書記官の案内で、申立人控室に行った。

 

控室は無人で、寒かった。 しかし、定刻近くになると、2組が入って来た。 片方は債権の取り立て、もう片方は離婚の調停らしい。

 

定刻になり、男性の調停委員がノックをしてドアを少し開け、

 

   「どうでしょう、前回、相手方に宿題を出してあったので、先にそちらから始めた方が、車椅子で往復しなくて済みますが?」

 

と提案したので、OKした。

 

更に待つと、やがて女性の調停委員が呼びに来た。 調停室に入ると、男性の調停委員は次の様に切り出した。

 

   「相手方は、お父さんの相続分と金額の明細を持って来ましたよ」

 

と言い、A4の紙をよこした。 これは、申立人である私の主張する金額と相手方の主張とが異なるからであり、その差は私が相続した土地の固定資産税分であった。 公租公課であれば、認めざるを得ない。

 

私が提示された内容に合意をすると、その旨を相手方に伝え、裁判官を呼んで和解調書を作ると言う。 そこで、一旦控室で待つ様に言われた。

 

10分程待って調停室に呼ばれると、そこには裁判官と(車椅子を持って来てくれた)書記官、そして相手方がいた。 我々が着席すると、裁判官が

 

   「裁判官のHです。 それでは、合意内容として (中略) で宜しいですか?」

 

と訊いた。 まぁ、大筋で問題ないのでOKすると、相手方にも確認の上、

 

   「では、一週間位で調書がご自宅に郵送されます」

 

と言い、閉会を宣言して退室した。 我々も調停委員に礼を言い、書記官に付き添われて正面玄関にて、礼を言って分かれた。

 

こうして、漸く父の分の相続が終わった。 母の分については、別途申し立てよ・・と言う事だ。 それなら、これまでのタイトル「母の相続」は、「父の相続」としなければならない・・

 

蛇足ではあるが、朝の入り口の雑踏は、強盗殺人事件の公判の傍聴券を求める人々だったらしい。 テレビで放送されたので、大勢集まった・・と、調停委員が言っていた。

 

年金事務所に行く

今日は、リハビリが終わったら、年金事務所に行く予定にしていた。 そう、障害年金についての質問が、いくつかあるからだ。 そこでナビを頼りに、妻の運転で向かった。 

 

車を停めて建物に入り、受付で用件を言うと、番号札72番を渡された。 今は67番なので、恐らく30分待ちだろう。 その時間を利用して、トイレに入ったり缶コーヒーを飲んだりした。

 

30分程で、ブース7番に呼ばれた。 見ると、丸顔の女性が立っていた。 私達が着くと、名刺を出した。 M嬢と言う。

 

軽い挨拶の後、私は早速、用件を切り出した。

 

   「あのぉ・・ もし私の障害年金が2級になったら、支給額はいくらになるんでしょうか?」

 

と尋ねると、年金番号を訊き本人確認後、「制度共通年金見込額照会回答票」をプリントしてくれた。 それを見ると、障害年金(=障害基礎年金+障害厚生年金)がX,X02,886円、そして現時点での老齢年金(=老齢基礎年金+老齢厚生年金)も出力しY,Y12,681円と比較すると、△9,795円となる・・ つまり、障害年金に切り替えると、年金額が減ってしまうのである!!!

 

しかし、実際には老齢年金から所得税が月額450円引かれるので、その差は△4,395円と縮まる。 一方、障害年金は非課税である。 それに、指定難病医療費の自己負担額の10,000円が、2,500円になるので、(毎月10,000円に達する訳ではないが)障害年金の方が、お得である。

 

更に言うと、失業給付との併給が可能となるのである。 現在は、働いていないが、失業給付を、3年間の猶予としている。 そしてその間、障害者手帳も申請してある!!!

 

と、皮算用ばかりを述べた。 全ての根本は、障害年金の2級になれるか否かにかかっている。 前月の社会保険審査会からほぼ一ヶ月、そろそろ沙汰のある頃となる。

 

さて、話を戻そう。 後は、2級への承認(決済)の進捗状況であるが、

 

   「1月に、出していますねぇ・・」

 

とモニタを見ながら、M嬢が呟いたので、未だ2級になれていない事が分かった。 

 

まぁ、これでほぼ理解出来た。 次は対策を立てよう。 ・・と言う事で、M嬢に礼を述べて帰路についた。

 

さて、なぜ障害年金の方が低いのか? 自宅に戻ってプリントアウトを改めて見ると、それは加給年金額の差が大きい事に由来する・・と分かった。 障害厚生年金の配偶者加給年金が390,000円を超えているのに、障害厚生年金では224,500円しか無い。 これは、前者では特別加算があるからである。

 

年金制度って、ややこしい! これを理解するだけでも大変なのに、その仕組みを考えた人の頭の中を・・ 見てみたい!?!

 

リハビリ347―残念! でも、新しい出会いが・・

11月下旬のリハビリとなった。 妻の運転で総合病院に行き、M医師の予診を受けて、待っていると、前回同様、TA嬢が声を掛けて来た。 そう言えば、I士は「今週は休んで、自分の実家に行く」と言っていた。 2週連続で、TA嬢の施術を受ける事になる。

 

確かにTA嬢が声を掛けたが、もう顔見知りなので、彼女は私の方を向いて真っ直ぐ歩いて来たし、私も彼女が声を掛ける前に待合椅子から腰を上げていた。

 

早速空いている台を清拭し、先ずは腰掛けた。 TA嬢が

 

   「先週は転んだと聞きましたが、今週はどうでしたか?」

 

と訊いて来たので、私が大丈夫だった旨を答えると彼女は、一瞬、ニコリとして台に上がって、私にも靴を脱いで上がる様促した。 そして、施術を開始した。 すると彼女は仰向け状態の私を一瞥して、乾燥した未使用のタオルを枕の上に乗せて高さを調節してくれた。 うん、女性ならではの心遣いである。

 

さて順調に、ストレッチ等が順調に進み、歩行訓練となった。 TA嬢は、以前は両脇の下に両手を入れて私を支えたが、今回はそこまで必要ないと思ったのか、私の右横に立ち、腕を持つのみだった。

 

すると、腕を組んで歩くカップルの様なポジションとなった。 この格好なら、右腕が彼女の左胸に触れるハズであるが、そんな感触はない・・ 否、微かに当たっている? まさか、見て確かめる訳にも行かない。

 

と言うのも、今日はVネックの仕事着の下に黒の七分袖のTシャツを着用しているのだ。 まぁ、私の右腕に当たっているとしても、この感触はブラだろう。

 

   ―――――――――――――――――――――

 

と言う事で、品行方正な私への施術は、無事に終了となった。 残るは、次回・次々回の予約のみである。 そこで、ファイルの予定表を見ると、TA嬢の名がない・・ その代わり別人の名があった。 

 

聞けば、内部ローテーションがあるらしい。 と言う事は、今日がTA嬢との最後のリハビリ? 彼女の様子を見ていると、どうもそうらしい。 であれば、残念ではあるが仕方ない。 きっと、また新しい出会いもあるだろう。

 

妻と私は、TA嬢に礼を述べて、リハビリ室を後にした。 今日は、今から未だ行く所がある。 そう、年金事務所に行くのだ。

 

抄読会―14

今日は、先週に引き続き、烏賊博士との抄読会の日だ。 先週は、遠い立体駐車場に停めたので、学校の前で転倒してしまった。 その結果、多くの人の暖かさを知る事となった。

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/12/30/090713

 

同じ過ちを冒してはならない・・と思い、烏賊博士に、

 

   「万が一、駐車場が満杯だったら、私の車の中で話そう」

 

と、提案したら却下されてしまった。 その理由は、次の通りらしい。

 

   「それでは意味がないと思います。 この会は、週一回でも○○(私)を街に出す目的があります。 それなら、ホテルの喫茶室やレストランを利用しましょう。 あるいは車で公園に行きましょうか。 ともかく、(場所として)〇〇学園にこだわることはなく、居心地の良い場所を考えましょう。」

 

何と優しい男だろう! 勉強にかこつけて、私が病気により外出する機会が減らない様に、気を遣っていてくれるのである。

 

   ――――――――――――--------

 

さて、今日のテーマは「随意運動」である。 先ずは、「随意運動」と言う言葉から説明してくれた。 

 

それによれば、この言葉は非常に不思議だ・・と言う。 と言うのは、「随意」と言う「心」を表す要素と「運動」と言う「体」を表す要素が接続し、しかも前者が後者を修飾する事により、まるで相対する概念を一つにしている。

 

この場合の「体」と言うのは「心」の効奏器官であり、具体的には筋肉である。 では、「心」とは? 大脳皮質にある一次運動野だろうか? 

 

http://media2.picsearch.com/is?tqm07FRyJ_BDuqOfVGRRArrxFiuL3WB98-2kQfNuipU&height=340

 

彼はこの図に疑問をもっているが、まぁ、それは別として、ここから何らかの信号が発生するものとしよう。 この信号が、脳内のループを形成して最終的には脳幹から脊髄を、そして前根を経由して、筋肉に達する。 この時、神経の活動を電気信号として観察しよう。 シナプスを経由する度に50~80mS遅れるので、運動野の興奮が筋肉に届くまで大体数百個のシナプスを経由している事になる。

 

では、これと逆の感覚神経は? 感覚器を端とする信号は、脊髄の後角からから入り最終的には大脳皮質の感覚野に達する。 この時、1秒位の遅れが生じる。 では、脳は、1秒遅れで感じるのか? いや現実は、ほぼ同時に感じるのである。

 

と言う事は、(時間は戻らないので)1秒前の事象を記憶している事になる。 つまり、時間軸の異なる「仮想空間」が間に存在する事になる。

 

では、その「仮想空間」とは? 実感覚と脳内感覚を繋ぐものである。 例えば・・

 

テーブルの上に立方体があるとし、もし生まれつき白内障で失明していた人が成人して、手術により晴眼となったとしよう。 彼(彼女)には、その立方体がどの様に映るのであろう。 

 

彼には、明らかにその立方体は見えている。 しかし、

 

   「そこに、何がありますか?」

 

と質問すると、彼は手を伸ばして触るのである。 これが意味する所は、何であろう? 我々が普段見ている「立方体」とは、何なのだろう? これこそが「仮想現実」であると言うのである。

 

尚、「『心』とは? 大脳皮質にある一次運動野だろうか?」と言う疑問に対して、彼は否定した。 曰く、

 

   「大脳皮質にある一次運動野は、言わばキーボードである。 では、(キーボードを操作する)『心』はどこに?」

 

と。