パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

視力障害か?  

 

実は、午後からの運転で重大な事があった。

 

これまで、進行性核上性麻痺(PSP)の内の純粋無動症(PAGF)とのセカンドオピニオンを受けて、投薬治療を受けつつリハビリを頑張って来た。 それらの目標は、何れも最もADLを落としている「歩行障害」の克服であった。 そのため、主訴以外の症状(例:「開眼失行」、「小字症」、「構音障害」、「動作緩慢」等)については、患者本人も医療側も特別強い関心を示さなかった。

 

しかし、次(の重篤な症状)は「視力(眼球運動)障害」かと思えた。 と言うのは、これこそが「核上性麻痺」(=核上性注視麻痺)の言われであるからである。 そして、PSPが次の段階へと進んだ証左かと思われた。

 

と言うのも、http://www.nanbyou.or.jp/entry/4114 に、PSPについて次の記述があり、

 

「6. この病気ではどのような症状がおきますか

2) 眼球運動障害

上下、特に下向きの随意的眼球運動が障害され、下方をみることが困難になります。眼球運動障害は初期には認めないことも多く、多くの例で発症して2~3年経た後に出現します」

 

更には、http://www.nanbyou.or.jp/entry/4115 には、PAGFについて次の記述がある。

 

「5.予後
ADL低下の進行は速く、我が国の剖検例の検討では車椅子が必要となるのに2~3年、臥床状態になるのに4~5年であった。平均罹病期間は5~9年という報告が多い。参考事項にあるパーキンソン病型や純粋無動症型は経過が緩徐で、罹病期間が10年以上であることも少なくない」

 

まぁ、単純にPAGFの罹病期間を通常のPSPのそれの倍(=進行速度を半分)としたら、そろそろ眼球症状が出てもおかしくない頃である。

 

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では、どの様な症状が出たのか? それは「両眼複視」であり、疲労時により出現して休息により消失した。 これで困るのは、遠近の目測が出来ない事である。 特に自動車を運転している時に出現すると、危険極まりない。 

 

実は烏賊博士との面談後、1人で運転し帰路に時にこの事に気付いたのであった。 前を走る車のナンバープレートに焦点が合わない・・ 勿論、車の大きさ(=距離)は片目でも分かるし、慣れた道なので片目運転でも問題ない。 ただ、道路左側に駐車している車との距離が分かり難いのが怖い。 この距離が足りないと接触の可能性があり、逆に距離を取り過ぎると反対車線を走る対向車との衝突の可能性が出て来る。 いずれにせよ、後者だけは万が一にも避けなければならない。

 

いよいよ、自力で移動できる距離が(自動車による)数十kmから(徒歩による)数十mになってしまうのだろうか?

 

以前担当していたY理学療法士が、

 

   「出来なくなったことを嘆くより、今、出来る事に感謝しよう」

 

と言う福祉の世界の言葉を紹介してくれたが、矢張り、出来なくなる事は悲しい。