気功9―2回目の施術
4月中旬某日の夕方、気功師の施術を受けた。 これで、2回目である。
行くと、気功師が満面の笑みで迎えてくれた。 玄関に入り、靴を脱いで杖を下駄箱に掛け、直ぐ脇の小部屋に案内された。 前回と同じ部屋の同じレイアウトであるが、ただ違うのは電気ストーブが無くなっていた位だろう。
一度座布団に座り挨拶を交わすと、気功師は
「では、早速やりましょう」
と、布団を指差した。 妻が持参のタオルで枕を包み、私は布団にうつ伏せになった。
「どうでした? 前回の気功(の効果)は???」
「そうですねぇ やって頂いてから、一週間程、体が軽くなりました。」
「一週間だけ???」
「ええ・・」
そんな会話で、2回目の施術が始まった。 気功師は右手で水晶の角錐を振りながら、左手で私の体中、手かざしを行っていった。
途中、色々な話を妻とかわしていた。 内容は、順不同で、
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気功(の施術は)は、自分と家族を対象には出来ない。
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私は、霊の見える気功師だ。
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気功は、(練習で)誰でも出来るわけではない。
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気功で、(金銭)欲を出してはダメだ。 自分が潰れてしまう。
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私(気功師)は、1日2人までしか、診ない。 それ以上(施術を)やると、身が持たない。
自分の命(=生命力、気)を削って施術をして貰っているのだ。 自分も中途半端な気持ちでなく、真剣に向き合わないといけない・・と思った。
途中、仰向けになり、40分程で終わった。 そうして、白いカセロールのカップにコーヒーを淹れてきてくれた。 すると、気功師の携帯電話が鳴った。
そう言えば・・ 施術の途中にも、気功師の携帯電話に1回着信があった。
「チョッと、ごめんなさい?」
と私達に断って携帯電話を開いて読み始めたので、メールの様だ。
「こうやって、ヘルプの要請がくるのよねぇ・・」
と言った。 余程切羽詰った「患者」から・・なのだろう。