パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

上部消化管内視鏡(経鼻)検査

予約時刻の10分遅れで看護士に呼ばれた。 ただ、私の歩行障害は、予め伝えてあるらしく、看護師が腕を組んでくれた。 そして、麻酔用の部屋に入る時、柱に倒れ込んでしまった。

 

すると看護師は驚いたらしく、私の左腕をシッカリと抑えた。 当然私の腕が彼女の胸に当たる・・とは思ったが、当たらなかった。 と言うより、あのサイズじゃ無理だ・・と思えた。 (失礼!)

 

で、ソファーに腰掛けると、別の看護師が本人確認後、個人用のゴミ袋を私に渡し、両鼻に「粘膜保護剤」を3回ずつスプレーした。 ビデオでは、「麻酔薬」を2回ずつ・・となっていた。

 

その後、シリンジで麻酔薬を右の鼻腔に入れ、間を置いてスティック2本を時間差で入れた。 これで、準備完了である。 なぜ、右なのか? 当の看護師はこう言ったのである。

 

   「前回も右だったので、今回も右にしましょう」

 

と。 随分と昔の記録も残っているものだ。 ただ前回はスティックでなく、スプレーだった。

 

   ―――――――――――――――――

 

スティックを取り出し、看護師の案内で内視鏡室に入ると、担当のW医師が待っていた。 帽子にマスク、ビニールの前掛けを付けていても、目が大きい女性なので直ぐに分かった。

 

で、看護師は台の上に上がる様指示したが、私は緊張の余り、小刻み歩行になってしまった。 台の上で左を下にして寝ると、W医師は、ピカピカ光るカメラの先端にリドカインゼリーを塗り、私の鼻に入れた。

 

   「はい、ゴックンと飲み込んで下さい」

 

とW医師が言うので、喉に当たるカメラの先端を飲み込もうとした。 しかし、喉に異物が当たると、反射的に咽込んでしまう。 すると、W医師は、

 

   「もう一度。ゴックンと飲み込んで下さい」

 

と再び言った。 すると・・あら不思議、素直にカメラが下がって行った。 つまり、私が反射で咽た時に咽頭が開くのを見て、その瞬間を狙っていたのだ。

 

後は、時々の生理的食塩水のフラッシュと撮影である。 W医師は体を捩りながら、カメラに進行方向を決めていた。 その仕草が、また可愛い!!!

 

こうして、無事に内視鏡検査が終了した。 内容としては、食道の胃との接合部に炎症があったのと、胃内のあちこちに数個のポリープがあったのみである。 ただそのポリープは胃壁が盛り上がった感じで、病的には思えなかった。

 

つまり、生検はしなかったのである。 何かそれだけでも、安心出来る。

 

こうして、私は看護師の付き添いを得て内視鏡検査室を出、妻の待つ待合室に戻った。

 

そうそう、待合室で待っていると、敬老カートを押した老婆2人が内視鏡受付の女性に、

 

   「あのぉ・・ 消化器内科に行きたいんですが、案内してくれますか?」

 

と頼んでいた。 まぁ、その気持ち、分かる!?!

 

私達は、帰りはエレベータで1階に降り、会計(出口)に向かった。 が、どこに降りたかは分からなかった。 しかし案内に従って進む内、見慣れた脳神経内科の前に出た。