リハビリ268-「そう言う事か!」
さて、梅雨も明け酷暑続きの7月下旬、いつもの総合病院にリハビリをしに、妻の運転で出掛けた。 車内はエアコンが効いて快適であるが、アスファルト舗装からの輻射熱を受けた道路上の空気は、天気予報の最高気温より2~3℃高い。 今日も表示を見ると、37℃、場所によっては38℃となっている。
そんな中での午後一のリハビリであるが、病院内の気温はどこも快適である。 温度勾配さえ、感じられない。
定刻、I士が現れたが、受付で他の理学療法士と話しこんでいる。 時間に正確なI士には珍しく、5分の遅刻である。
「すいませーん、遅くなりまして・・」
と言いながら、漸くリハビリが開始となった。
――――――――――――――
彼は一通りマッサージをして、台の上で仰向けの私の右側に座り、私の左腕を持った。 そして、
「では右側に転がって、(右腕の)肘で置き上がってみて下さい」
と言いつつ、私の左腕を引いた。 つまり、私の上半身が一旦、真横向きに起き上がって、その後I士の導く方向に斜めに起き上がる事になる。 そして今と同じ経路を逆戻りする。 つまり、往復である。
そして今度はI士が私の左側に座り、左右を変えて同じ事を行った。 勿論、往復した。
すると今度は、同じ事を左右交互に行う様、指示した。 即ち、仰向けの状態から右側を往復して再び仰向けに戻り、今度は左側を往復して三度(みたび)仰向けに戻るのである。
何度かやってみて分かった事は、タイミングとリズムが重要であると言う事だ。 タイミングが合えば、左右の切り替えも簡単だし、その結果としてリズムも生まれる。
自分としては、割と出来たと思った。 I士もそう思ったらしく、次の課題を出して来た。 それは、こんな動きだ。
例えば右側に、往復の「往」を行い、続いて左側の「復」をおこなうのである。 これにより、上半身の内の一点、例えば頭頂部は空中で円を描く事になる。 しかもその円は、台に対して傾きを持っている。
これはスムースに出来ると、結構優雅な動きとなる。 まるでダンスのフィギュアの(アマルガメーションの)様でもある。 先に、(この運動では)「リズムが重要だ」と言ったが、それは上記の意味でもあった。