リハビリ200―宿題
で、作品は持って帰っても良い・・と言うので妻が持ち、M士に礼を述べて作業療法室を後にした。 すると、受付に理学療法担当のO士がいたので、妻がその塗り絵を見せると、
「オッ、すごいじゃないっすか! ・・たくぅ、作業療法はこんなに一生懸命やるのに、理学療法ときたら・・」
と、O士が真顔でいうので、私もついムキになって、
「そんな事ありませんよ、理学療法だって・・」
と抗弁してしまった。 今は大人気ない事を言ったと反省している。
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そうそう、妻がM士にお願いして数枚の素描を貰って来た。 その週末、一枚の風景画にチャレンジした。
その絵は、白川郷の様である。 ハイライトは、何と言っても中央に位置する二軒の民家の藁葺き屋根である。 この幾何学的なラインをどう活かすかにより、絵の印象は180度変わる。 もう一つのポイントは、梅の小枝に停まったメジロである。 季節は早春の様だ。 であれば背景の山には雪を描きたい。
そんな思いで描いたのが、下記のURLである。
http://f.st-hatena.com/images/fotolife/P/PSP-PAGF/20140705/20140705164253.jpg
これには3時間位かかってしまった。 なぜ時間がかかったかと言うと、乾燥を待つためである。
例えば山の稜線。 そのまま描くと、エッジが鋭くなってしまう。 遠景にある春の山なので、すこしエッジをボカさなければならない。 そのために、濡れたティッシュペーパーで叩くのであるが、乾いていないと絵の具がティッシュペーパーに移り、白く抜けてしまう。
また、屋根の藁がハイライトなので、明るく描いたが、正面から見ると藁の断面になっているはずだ。 であれば、テクスチャーを出さなければならないので、古い歯ブラシに絵の具を付けて叩いた。 この時、背景の絵の具が乾燥していないと、点が滲んでしまう。
この様に「絵を描く」と言ってもデッサンが無いので、所詮は塗り絵であるが、それを水彩画のレベルに近づけたい・・と言う、思いはある。