リハビリ110―ボールを挟んで
5月下旬の某日は、リハビリの日だ。
リハビリ室でM医師の予診を受けると、モニターを見ていて、
「お薬が、増えたんですね?」
と訊いた。 それを受けて、
「ええ・・」
「どうですか、調子(の変化)は?」
「余り、変わりません。」
「そうですか・・」
と言う会話(問診)が、続いた。
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定刻、担当のO士が現われ、リハビリ開始となった。 今回の課題は、ボールを使ったものだ。 大きさがバスケットボール位のふわふわボールを持って来て、仰向けで膝を立てた状態で膝に挟み、圧迫する様指示があった。 まぁ、何て事もない。
続いて両足を伸ばし、そのボールを左右のくるぶしで挟んで上下する運動をした。 腹筋の訓練は毎晩やっているので、ボールさえ落ちない様に留意すれば簡単だ。 10回上下した所で、O士がニコリとしながら右手の親指を立てた。 合格である。
更に俯せで、同じ事を行なった。 但し、ボールの大きさが変わった。 ふた廻りほど、小振りだ。 別に運動自体は簡単であるが、ボールが見えないので、落ちない様にするのが難しい。 でもこれも一発合格である!
そんな訓練をしながら、私は待合室で小耳に挟んだ噂の真相を、直接O士に訊いてみた。