リハビリ17―ジョギング
「両腕を揃えて前に伸ばし、上体を上げる時に、息を吐くんでしたでしょ?」
「そうでした、忘れていました」
と、Y士の言う運動をしたら、合格を貰えた。 リハビリを続ける内に、私の息が上がってきたのを悟ったのか、Y士はミニ休憩を提案した。 そして、日常の運動について質問してきた。
「どうですか、(家庭で)運動はしていますか?」
「ええ、園芸とか草取りとか・・」
「それでは(目的の)筋肉を鍛える事にならない。」
「後は、庭に梯子を描いて歩行訓練をしたり・・ ジョギングもやってますよ」
と答えたら、Y士はこの「ジョギング」と言う言葉に驚いた様子を見せた。 歩行が儘ならないのに、ましてや走る事など・・と思ったのであろう。
「距離は?」
「・・ 数百メートル位。 では、走って見せましょうか!」
と言って、私はジョギング風に室内を走って往復した。 Y士は私が転倒しない様、軽く腕を持ちながら併走した。
「なんだ、上手じゃないですか!!!」
「ええ、歩くより走る方が得意なんです。 階段の昇降も、上手ですよ」
と、現実を紹介した。 すると、私の症状について、Y士はこんなコメントをした。