パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

森林公園にてサイクリング―3

11月上旬の平日、埼玉県北部の滑川町にある「国営武蔵丘陵森林公園」に行った。 勿論、私の友人・烏賊(イカ)博士と一緒である。 彼も東京住まいであるが、折り畳み自転車を持っているので、一方通行の自転車専用道路のある森林公園が気に入っている。 

 

さて、私は彼の到着より少し早目に着く様に、車で出掛けた。 関越自動車道東松山インターで降りると、もう車で10分程だ。 そして森林公園の南口駐車場入り口で、「指定難病医療受給者証」を「(同)月額管理票」と共に提示したら、係員はパラパラとめくって、

 

   「(顔)写真は、ないんですね?」

 

と訊いた。 咄嗟に私が

 

   「(自動車運転)免許証なら、あります」

 

と答えながら、免許証を出そうとすると、

 

   「あ、結構ですよ」

 

と言う事で、結局、無料となった。 

 

そして南口ゲートに最も近い所に車を停め、ゲートで再度同様に提示したら、

 

   「ハイ、イイですよ!」

 

と、パス出来た。 さて、ここまでは無料で、来られた。 問題はここからの300mである。 南口サイクリングセンターまで、私の苦手な「ダラダラ坂」が続くのである。 私は仕方なく、縁石の60cmの間隔を(視覚)キューとして大股で杖を使って歩くのであるが、縁石が並んでいる場所ばかりではない。 その様な時は、アスファルトや白い中央の線の模様を視覚キューとする。

 

こうして、漸くセンター前のベンチに座り、何とか辿り着いた。 そこで烏賊博士に到着の旨のメールを入れた。 彼は、電車を乗り継いで来るのだ。 

 

こうして、少し待つと彼が笑顔と共に、チャリを押す姿が見えた。 そう、入り口からセンターまでは(自転車専用道路でなく、歩行者もいるので)、自転車は降りて押せ・・と言う看板が至る所にあるのだ。

 

私は、彼の姿を確認し、自動販売機で自転車貸出券を買った。 3時間で410円である。 すると、係の人が自転車を見繕ってくれた。 サドルが少し低めのママチャリである。 両足が同時に着く様、配慮してくれた結果だ。 勿論、3段ギアーだ。

 

更に、無料のヘルメット貸出サービスもあるが、これも係の人が見繕い、顎紐の長さを調節してくれた。 こうして、我々は途中渓流広場で持参の昼食を食べ、久々の輪行を楽しんだ。

 

否、楽しんだのは、私だけかも知れない・・ 何しろ、出発しようとチャリに跨って、左足で地面をキックし、右足でペダルを廻すのであるが、どうも何れの力も前回より弱くなっている様だ。 

 

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/04/29/070815

             :

   http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2016/05/01/080106

 

十分助走が付かないので姿勢が安定せず、白い線からハミ出て縁石に当たったり溝にタイヤを取られてしまうのである。

 

更に、自分では一生懸命に漕いでいても、他のママチャリに簡単に抜かされてしまう。 それでも彼は私に何か言うでもなく、私の後ろからフォローしてくれていた。

 

それでも北口方面を廻り、前回の輪行の1.5倍以上、頑張った。 そして、元の南サイクリングセンターに戻ると、丁度三時間だった。

 

リハビリ344―調子イイ

2016年11月になった。 月めくりカレンダーも、残り2枚となってしまった。

 

さて、11月最初の行事は、リハビリである。 そこで妻の運転で、総合病院に出掛けた。 M医師の予診を受け、待合椅子に腰掛けて待っていると、I士が声を掛けた。 私はスクッと立ち上がり、スタスタと空いている台の方に歩いて行った。 すると、私のそんな様子を見たI士は、

 

   「今日は何か、調子イイみたいですね?」

 

と言った。 そうなのだ、この所、調子イイのである。 確かにこの数日、歩行状態が改善している。 例えば、以前は夜中にトイレに起きる時、扉のノブや壁を頼りにドタドタと辿り着いて行ったが、今は歩いて進めるのだ。 

 

では、なぜ? 私が思い当たるのは、「苗場への紅葉観賞」である。 確かに当日は、草臥(くたび)れた。 しかし、その後の体調は前述の通りなのである。

 

   ――――――――――――――――――――

 

さて、一通りマッサージやストレッチをこなした後、I士は私に台に腰掛ける様に言った。 どうも、靴を履く必要はないらしい。 そして彼は、私の横に座り、両腕を頭上に上げて繋いだ。 彼は私に、

 

   「大きく息を吸ってぇ・・」

 

と言いながら、お腹を膨らませた。 続いて、身体を横に曲げながら、

 

   「ハイ、ユックリ吐いてぇ・・」

 

と言った。 私は胸郭の柔軟性のためのストレッチと理解した。 そこで、上体の上の方で曲げた。 そうしたら、これがドンピタだった。 

 

続いて、前後に行った。 例えば、上半身を前に折り息を吸って、今度は吐きながら後ろに反らせた ・・積もりだった。 これが、私の苦手な後方への反り返りである。

 

すると、I士は

 

   「チョット、待ってて下さい?」

 

と言って、すぐ戻ってきた。 手にはA4の紙・数枚を持って来た、 そこには、「呼吸筋ストレッチ体操 ―レッスン編―」とある。 中は、女性モデルが息を吸ったり吐いたりしながら身体を動かしている写真が載っている。

 

要は、自宅での練習用だ。 まぁ、私の場合は「呼吸筋が・・」と言う事では無く、柔軟性の確保や姿勢の矯正のためだろう。

 

   ――――――――――――――――――――

 

そして、月初なので、「リハビリテーション総合計画書」の作成に掛かった。 例によって、I士が

 

   「何か、(今月の)目標として、どんな事を ・・」

 

と訊いたので、前回のトラウマがあった私は、

 

   「ジャンプが出来る様に・・ (なりたい。)」

 

と答えると、彼は、

 

   「ジャンプ・・ですか? ジャンプ・・???」

 

と、薄ら笑いを浮かべ、怪訝そうに言った。 何か、変だったろうか?

 

ドラゴンドラに乗る(終)

そのラインは、義弟からのもので、既にシュネーに着いて我々を待っている・・と言う内容であった。 なぜあっちはロープウェイまで歩いて、その上3つも乗り継いでなぜ我々より早く着くのだろう・・と、不思議に思った。 そこで我々がシュネー行きのバスに乗った旨の返信をしたら、「りょ」の文字のみ入った、動物のキャラが敬礼しているアイコンが送られてきた。 

 

後で義弟に我々より早く到着した理由を聞くと、ガラガラだったのがその理由らしい。 例えば、田代ロープウェイから苗場ドラゴンドラに行く人は多くても、その逆は少ないらしい。 しかも、田代ロープウェイの方は短い上に、紅葉が余り美しくなかったと言う。 その事を義弟の奥さんは、義弟にブータレていた。 500円(ロマンスリフト代)と400円(田代ロープウェイ山麓駅~シュネー間のバス代)を払って見応えが無いのでは、無理もない・・

 

バスから降り、シュネーに近づくと、義弟達が見えた。 シュネー付近は「あの午前中の喧騒は、一体何だったのか!」と思う程、静まり返っていた。 そこでどら焼と揚げ煎餅を食べ、帰路に就いた。 と言っても、先ずは充電である。 義弟が我々を待っている間にスタッフに訊いたらしく、道の駅に行く・・と言う。 義弟は予め道の駅に電話して、営業時間や料金等を訊いていた。

 

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料金は、500円だと言う。 ま、自動車用の電気の自動販売機と思えば良い。 そこで30分あるので、道の駅内の食堂で、皆が暖かいソバを注文した。

 

いよいよ、本当に帰路である。 ナビに従い、高速道路に入った。 すると。走る程航続距離が伸びて行くのである!?! これは、下り坂では充電するからだ・・と言う。 オオ、これならもう充電しなくてもOK! ・・と思っていたら、渋滞情報が飛び込んで来た。 それによると、関越自動車道はこの先、埼玉県内で渋滞している・・と言う。

 

万が一、渋滞中に電池切れを起こしたら? 頼みのJAFは、電源車を持っているのだろか? しかも、高速充電の出来る・・ ガス欠でガソリンを持って来て貰ったと言う話しは、聞いた事あるけれど・・

 

そんな心配をするより途中、もう一度充電した方が良い。 と言う事で、赤城PAで探したら・・ あった、ありました、駐車場の奥に充電スポットが! しかも、空いている!!!

 

早速コネクターを接続して、昨日ディーラーの営業から聞いたパスワードを入力した。 しかし、エラー表示・・ (汗) そこで「NISSAN Connect」に電話してなぜ動かないかを訊いた。 すると、

 

   「恐らくそのパスワードは、日産系の充電スポット専用でしょう」

 

と。 しかも、

 

「私の会社は、今接続している充電器の会社とは違うので、(その充電器の)パスワードは分からない」

 

と。 まぁ、ゴモットモ! そして義弟は、ディ-ラーの営業にも電話したが、要領を得なかった。

 

この頃になると、妻が呼んで来た道の駅の担当と総支配人とがやって来た。 そして、手持ちのライトで充電器のシールから電話番号を探し当て、義弟が電話した。 こうして新しいパスワードをきいた。 

 

これで漸く充電出来、帰れるゾ! ・・と、皆が安堵した。 しかし、これも問屋が卸さなかった。 つまりパスワードを入れても、充電開始にならないのだ!?!

 

色々やって見て、漸く充電開始となった!!! 聞けば、メールでクレジットカードの番号を送った・・と言う。 それもリスキーだ。

 

まぁ、担当も総支配人も結果として役には立たなかったが、寒い中、充電器のパネルを開けたり色々とやってくれたので、厚く礼を言って分かれた。

 

翌日、義弟は車をディーラーに返却に行ったが、リーフは買わない・・と言ったとか? もっと、充電スポットが増え、航続距離も500kmは無いと無理だろう。 単純計算でも、仮に電気自動車が普及すると、充電スポットが今の数倍は必要になる。 例えば、ガソリンなら5分で入れられても、リーフの急速充電には30分掛かるからである。

 

いや、リーフと言う電気自動車を実現し、実用化した日産の戦略や技術力を、私は評価している。 それに、日産は「e-POWER」ノートを発表した。 これは、ガソリンエンジンで発電する電気自動車で、走行途中の充電の必要も無く、リッター37.2kmも走ると言う。

 

ドラゴンドラに乗る(続)

我々を乗せたバスは、10分程でドラゴンドラの山麓駅に着いた。 こうして私の苦手なだらだら坂を義弟の肩を借りて登り、漸くゴンドラに乗れる運びとなった。 しかし、試練はそれだけでは無く、ユックリながら動いているゴンドラに乗らなければならない。 

 

すると、丁度我々一行が乗る予定のゴンドラが完全停止した! 見ると持参の車椅子に老婆を乗せるのに手間取っていた。 チャンスとばかりに、それに乗り込んだ。 こうして8人乗りのゴンドラは、標高差425m・日本で最長の全長5,481mの、紅葉観賞に出発した。

 

そして、パンフレットにある絶景ポイントの一つである14号柱に差し掛かり、息を呑んだ。 絶景である。 いや、ここは写真を見て戴こう!

 

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この他にも絶景ポイントが22・26号柱だと言う。

 

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そして、途中二居湖(ふたいこ)を右に見た。

 

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私がこれまで見た紅葉の中で一番美しい・・と思えた。 こうして25分間の「紅葉ショー」が終わり、ドラゴンドラの山頂駅に着いた。 確かに周囲は開けたが、もう落葉の時期を迎えていた。

 

さてここで、我々は二手に分かれた。 義弟達は25分歩いて、田代第一ロマンスリフト(2人乗り、358m)を乗り継いで田代ロープウェイ(91人乗り、2,175m)の山頂駅に着き、同ロープウェイで紅葉を楽しみ、山麓駅からバスで元のシュネーに戻る・・と言う。 妻と私はドラゴンドラ山頂駅からリフト乗り場まで歩き始めたが、途中無理と悟り、ドラゴンドラ山頂駅まで引き返した。

 

すると向うから電動カートに乗って田代ロープウェイに向かう人を見た。 これなら行ける・・と思ったので、どこで借りたかを訊くと、レストランの裏側だと言う。 妻と私は、ショートカットを進んだら、足元がぬかるんでいた。 後で聞くと、昨日、降雪をみたらしい。 

 

足元を気にしながら小屋に着くと、カートは15分で500円だが、元に戻らなければならない・・と言う。 であれば、交通手段とはならないので、諦めざるを得なかった。

 

そして直ぐに、妻にドラゴンドラで山麓駅に向かう人々の列に並んで貰った。 何しろ広場を一周して尚余りある超長蛇の列なのだ。 何だかんだで40分は並んだだろう・・ 

 

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再び25分の「紅葉観賞ツアー」が楽しめた。

 

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そして、元のシャトルバスに乗ろうとバスターミナルを探したら、直ぐに分かった。 長蛇の列が山麓駅の建物の下にあったのである。 先ずはまたしても妻に並んで貰い、私は乗車口近くで待った。 これまた20分位待ったろうか、漸くバスに乗れる・・と思ったら、驚愕のラインが私の携帯電話に入った!

 

ドラゴンドラに乗る

10月最後の週末は、義弟が紅葉を見に連れて行ってくれると言う。 そして行く先は苗場スキー場の「ドラゴンドラ」だと言う。 テレビで放送していたらしい。 折りしも紅葉シーズン、きっと混むだろうから・・と、早目の出発にした。

 

そして家で、待っていると、見た事の無い車が来た! 誰だろう、こんな朝早くから・・と思ってみると、義妹夫婦である!?! 聞けば、日産のリーフ・無料試乗キャンペーンに当選したと言う。 1泊2日、借りられるらしい。

 

義妹は、そんな訳の分からないもの(で遠出するなんて)・・と反対したらしいが、義弟は試してみなきゃ分かんないだろう・・と。

 

そしてカーナビを苗場スキー場にセットし、意気揚々と出掛けた。 え? 1回の充電での走行距離ですか? カタログ値で280km、現実は200km位らしい。 前日充電したので、大丈夫だと思ったが、まぁ、現地までは無理・・と判断して、途中で充電する事にした。

 

関越自動車道の上里インターに着くと、先客がいた。 駐車場に車を停め、運転者に訊いたら、残りの充電量では、苗場までは無理・・と言う。 では、充電費用は? 月額1500円の定額らしい。 支払方法は? リーフのオーナーには「充電専用カード」が配布されるらしい。 義弟の場合は試乗なのでカードは無く、パスワードを書いた紙がディーラーから渡された・・と言う。

 

そこで、専用カードを持たない我々に、先客が自分のカードで入れてやっても良い・・とまで言ってくれた。 しかし、後続車が着いたので、駐車場に入れてしまった我々の車はその後になってしまう・・ ここで30分の後続車の充電時間を待ち、その後30分自分達の車を充電していたら折角早起きした甲斐が無いので、日産のディーラーをナビで探した。 

 

リーフには専用ナビが付いていて、特定のボタンを押すと、充電スポットを「現在地の周辺で探す」・「目的地の周辺で探す」と言うメニューが出る様になっている。 勿論、前者を選択し、更に「急速充電」のスポットを選択すると、近い順にリストされる。 その中から日産を探し、一旦高速を降り、ナビを頼りに到着した。 ナルホド、そう言う仕組みかぁ・・と、分かった。

 

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つまり、充電には「通常充電」と「高速充電」とがあり、前者は8時間・後者は30分掛かり、それぞれ電源コネクタの形状が異なるのであった。

 

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こうして我々は、「心も満タンに」なり、一路、苗場に向かった。 そして、ゴンドラへの無料シャトルバスの出る「シュネー」と言うバスターミナルに着いて、その待っている行列の長さに驚いた。

 

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 早速列の最後尾に並ぼうとすると、オジサンがいて、

 

   「こちらには、(ドラゴンドラの)チケットをお持ちの方のみ、お並び下さい」

 

と言うのである。 じゃぁ、チケットはどこで買うのか? ・・と思ったら、その脇にまた別の行列がある・・

 

結局、チケットを買うのに30分、バスに乗るまで40分掛かった。 途中、私はシュネーの入り口のベンチで休ませて貰い、12時になったので、軽食としてお稲荷さん4個をお腹に入れた。 (あ、勿論、並んでくれている人にも配布した。) 

 

漸くバスに乗れ、10分程でドラゴンドラの山麓駅に着いた。 こうして、無事に我々はゴンドラに乗れた・・訳ではない。 ゴンドラに乗るのも行列だった。

 

リハビリ343―飛べない・・  

今日は10月下旬、10月最後のリハビリの予約日だ。 そこで妻の運転で、総合病院に出掛け、いつものM医師の予診を終え、リハビリの開始を待っていた。 すると、定刻3分遅れで担当のI士が現れて、空いている台を探して、施術開始となった。

 

さて、この所歩行障害にも慣れてきたので、彼の

 

   「どうですか、体調は?」

 

と言う質問に、OKサインで答えた。 すると彼は、その答えに対して笑顔で応えた。

 

   ―――――――――――――――――――

 

さて今日は、マッサージがいつもよりも丹念な気がした。 しかも、特にハムストリングスが丹念だ。 きっと次のストレッチの伏線だったのだろう。

 

その次の予備動作は、胡坐になって、その太腿の上に上半身を重ねるものである。 これを左右で、繰り返した。 そしてそのまま、彼は右脚を伸ばした。 彼の脚は彼の斜め前に、すっと伸びた。 そして、私がモタモタと同じ格好になれたのを確認し、上半身を伸びた右脚に重ね、両手で右足の爪先を持った。

 

まぁ、文字にするとこれだけだが、実際は難しいのだ。 と言うのも、彼の膝は真っ直ぐ伸びているが、私の膝は曲がってしまうのだ。 では、その理由は?

 

   ① 私の方が相対的に、脚が長い。(ナイナイ)

   ② 彼の方が相対的に、腕が長い。

   ③ 私のハムストリングスが、硬い。

   ④ 彼の方が、深く腰が曲げられている。

 

等がある。 そして私は彼と同じ格好になる様に、膝を下げようと頑張ってみた。 しかし、足が遠くなるので、伸び切った両腕が足から外れそうになってしまう・・

 

そして、左右を入れ替えても、全く同じ状況だった。

 

   ―――――――――――――――――――

 

さて、靴を履いて次の技に移った。 それは、両足でのジャンプだ。

 

彼は、立位の私にこう言った。

 

   「それでは両足で、前の赤い戦までジャンプして下さい。」

 

床を見ると、20cm程先に赤線が引いてある。 私は、「これ位なら・・」と思い、ジャンプしたが、若干届かなかった。(汗) 今度は、ジャンプして戻れ・・と言う。 まぁ、行きが小幅なので、帰りも小幅で辻褄は合う。(大汗)

 

患者が出来ない事にたいしては、理学療法士はとやかく言わない。 と言うのも、出来なかった事を出来る様にするのが、彼等の仕事だからだ。

 

するとI士は、腰を屈めて、両腕を後ろに構えた。 そう、上半身のバネと腕の反動を利用するのである。 うん、これならもっと遠距離まで飛べそうだ!

 

と言う訳で、I士と同じ様にやって見た。 しかし、飛距離は思った程、伸びなかった。 これは、マジ大変だ。(滝汗) 家で、自主トレをしなければ・・

 

サーカスに行く

義母がディケアでポップ・サーカスを見に連れていって貰い、楽しかった・・と聞いた。 それを聞くと、我々も行って見たくなる。 我々と言うのは、妻と私と長女である。

 

チケットは、長女が手配してくれた。 コンビニで申し込むと、スマホに日時・人数・座席番号等がコードされた2次元バーコードが送られてくる。 これで、完了らしい。 時代である。

 

さて、10月下旬の某日、妻の運転で出掛けた。 場所はナビ頼りであるが、興行用の(臨時)会場がナビにあるハズは無い。 すると、長女がスマホで隣接するスーパーを調べ、ナビにそのスーパーを登録してくれた。 ナホルド、時代である。 と、また言ってしまった。(><)

 

途中、レストランにてランチを楽しみ、会場に向かった。 目標のスーパーまで来ると、正面に紫色のテントが見えた。 

 

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間違い無い! のだが、問題は駐車場である。 妻が私のために入り口に近い所で、私の乗降車時に車のドアが開け易い所を探してくれるのだ。

 

   ―――――――――――――――――――

 

それでも、入り口まで100m位だったろうか、ゲート脇には自由席客用のテントと2台の発券機があった。 その発券機にスマホの2次元バーコードをかざすと、発券される・・と言う仕組みだ。 ナホルド、時代である。 と、これで3度目だ。(><) そして、妻が入り口のスタッフに車椅子を頼んでくれた。

 

さて、私は車椅子に乗せられ、妻が押し、係員の案内でテントの中を進んだ。 やがて、ボックス席のすぐ後ろ、つまり一般席の最前列に案内された。 しかも、テントの支柱が視界を妨げない。

 

そして開始時刻の少し前に、2人のピエロが出て来て、客を煙に巻いていた。 そしていよいよ開始となった。 まぁ、動物こそ出ないものの、曲芸技やマジック、コミカルな芸が次々と披露され、あっと言う間の1時間が経った。 さて、休憩を挟んで後半だ。 休憩時間にネットが張られたので、空中ブランコだと分かる。 安全に十分配慮されている・・とは分かっていても、本当にハラハラドキドキする。 

 

最後に、出演者全員による挨拶があった。 一番小さい女児は小学3年生位だろうか、(中国の)雑技団で見る様な足技(=樽回し)を披露した子だ。 その他、国籍はEU系・南米系・アジア系等、様々であった。

 

こうして楽しい2時間は、「あっ!」と言う間に終わった。 そして、帰りも車椅子で車の所まで戻り、妻が車椅子を返却してくれた。

 

感想? 曲芸を見ていると体操選手を思い出した。 「大車輪」・「月面宙返り」等、人間離れした技とは思っていたが、彼等は類似した技を魅せてくれた。 勿論、私の健康状態では望むべくもないが、もし健康でその様な環境にあったなら、「或いは?」と思ってしまった。 ま、それは別として、上質なエンターテイメントに仕上がっていた。

 

帰路、車に乗った長女が、フと言った。

 

   「あの子達。学校はどうしているんだろう・・」

 

確かに、生涯サーカスだけで食べて行ける子ばかりではないだろう。