パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

水難の相―5(大晦日の来訪者)

 

さて、2017年も残り12時間となった頃、家の電話機が鳴った。 それは、(カーナビ頼りに)近くまでやって来た水道屋が、我が家の場所を確認するものだった。 やがて1台のバンが庭に入って来、そしてその車から男性が降りて来てチャイムを鳴らした。 Tと名乗るその男性は、

 

   「Sハウスメーカーからの依頼で、やって来ました」

 

と言う。 後で聞いたのであるが、彼の所属する会社は、Sハウスメーカーの系列ではない・・と言う。 そこで、私は考えた。

 

   「(系列の水道屋は、既に正月休みにはいっているので、出社させる訳にも行かない・・ そこで、大晦日でも融通の利く会社に振ったなぁ・・)」

 

と。 きっと、中らずと雖も遠からず・・であろう。 

 

で、T氏は水道屋なので、水廻りを中心に視た。 特に風呂などは、パーツを分解して調べてくれた。

 

しかし、結論として、漏水箇所を特定するには至らなかった。 というのは、もし床下のどこかで、38℃の湯が毎日2,000リッター流れれば、①その付近の土(ズリ)が濡れているハズであり、②床下が結露しているハズであるが、濡れている場所はおろか結露の跡すらない・・と言うのである。 確かに、毎日2,000リッターの湯が1週間~10日間、24時間漏れていて、何の痕跡も無い・・と言うのは、不思議である。

 

すると、彼はもう一つの可能性を挙げた。 それは、エコキュートの混合器のトラブルである。 きっと彼は、経験があるのだろう、修理についてこんなアドバイスをくれた。

 

   「先に混合器を交換してから、給湯配管を交換してはどうでしょうか? 万が一、漏水の原因が床下配管じゃなかった時、配管を替えてから『実は・・ 漏れの原因は床下の給湯配管ではありませんでした』じゃあ、目も当てられないでしょ!」

 

と言うのである。 彼の趣旨は、

 

「床下配管を交換すると23万円位掛かるが、混合器の交換だけならもっと安いだろう。 そのリスクを考えると、先に混合器を交換するだけの価値はある。 それに、万が一、エコキュートが原因の漏れなら、メーカーの保証期間内でしょ?」

 

と言う事である。 確かに、本体からの漏水の保証期間は5年となっている。 うん、合理的な提案である。

 

   ―――――――――――――――――

 

しかし、いずれにしても混合器を今から手配しても、受け付けられるのが早くても1月4日以降だろう。 であれば、正月の間にどうするかジックリ考えても同じである。

 

と言う事で、T氏の漏水診断と補修提案とが終わり、支払いの段となった。 確か電話で、

8,500円から・・と言っていた。

 

そこで彼に、本日の出張料を訊くと、

 

   「ああ、混合器を交換に来た時、一緒でイイですよ」

 

と言うので、年末の大晦日、しかも日曜日にも拘わらず来てくれた事に礼を言うと、T氏はバンに乗り込み帰って行った。 こうして、水難に見舞われた2017年末は、暮れて行ったのであった。