パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ348―I士、再び

2016年11月は、週の関係で5回のリハビリがあった。 今日はその5回目である。 そこで、妻の運転で総合病院に行き、M医師の予診を受けて待っていると、定刻に担当のI士が声を掛けて来た。 前回・前々回とTA嬢の施術を受けたので、3週間振りである。

 

I士は私を空いている台に案内し、訊いた。

 

   「どうですか、調子は?」

 

   「相変わらず、ですねぇ・・」

 

と、それに対して私が上記の様に答え、施術開始となった。 久々のI士のストレッチは、良く「効く」。 まぁ、TA嬢の場合は、力の問題と遠慮とがあったのであろう、少し物足りなかった。

 

さて、今日の新技はストレッチである。

 

先ず台の上で、両脚を開いたI士は左腕を上方に上げて、上体を右脚に沿って倒した。 私が真似ると、両足が90度開かない・・ すると彼は、私に左脚を胡坐(あぐら)の様に折って良いと言ったので、そうさせてもらった。 そして上体を右脚の上に倒した。 すると、彼はこういった。

 

   「違うんです、上体は前を向いたまま、右に倒すんです! そして、左手で右足首を掴むんです。」

 

要は、左脇腹を伸ばす運動らしい。 しかし、どんなに頑張っても、左手は右足首を掴むどころか、触れる事すら、否、近付ける事すら、難しい。 それでも彼は、無理を言わなかった。

 

続いて、左右を入れ替えてやった。 そして、次の様に解説した。

 

   「この運動は、ここ(と、自分の脇腹を指し)の柔軟性を高めるためなんです。 固くならない様に。」

 

   ―――――――――――――――――――――

 

その後台から降り、靴を履いて、杖を使った練習に移った。

 

先ず、杖を肩幅より広く持ち、バンザイをする。 続いて、そのままの格好でスクワットをせよと言う。 この時、顔を上げて上半身を反らして、杖を目一杯遠くに以って行け・・とも・・ これって、結構キツい。

 

そんなスクワットを、極ユックリと数回やったら、今度は片脚でやってみよ・・と言う。 まぁ、片脚ではキツいので、スクワットと言うより、曲げ伸ばしでも良いと。

 

左右の脚で同じ事をやると、I士が私の太腿の前面を撫でながら、

 

   「ここが、強いからなぁ。 何か運動をやってました?」

 

と訊くので、

 

   「えぇ、卓球を」

 

と答えると、彼は卓球選手の格好をして、大腿四頭筋の辺りの筋肉の張りを確認しながら

 

   「(筋肉が)ムッキムキだもんなぁ・・」

 

と呟いた。 私はそれを聞いて、何か、褒められた感じがした。