パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

株式の現金化5―裁判長、怒る!

( http://psp-pagf.hatenablog.jp/entry/2014/02/13/065752 の続きです。)

 

そして、提訴からほぼ1ヵ月後の20142月下旬の某日午前10時、地方裁判所の法廷で第一回目の公判が定刻に開催された。 冒頭、書記官が原告名と被告名、それに事件番号を読み上げた。 裁判長が資料をめくりながら何か口ごもると、原告代理人と被告代理人とが、小さく頷いた。  傍聴席では、ハッキリと聞き取れなかったが、

 

   (原告及び被告は、陳述しますか?)

 

と訊いたのであろう。 いよいよ開廷である。

 

   ――――――――――――――――――

 

裁判長は先ず、(訴状・証拠説明書・証拠等の?)書類に目をやり、

 

   「(証拠の)内容証明郵便は、原本かぁ・・ 被告は(原本を)確認しなくても良いですね?」

 

と被告に問うた。 内容証明郵便は、相手にも同じ文面が送られている事が(日本郵便株式会社によって)保障されているので、証拠回覧と被告による検証の時間を省くためであろう。 もちろん被告代理人は、合意した。

 

続いて、裁判長は原告側に訴訟の主旨を確認すると、(答弁書を一瞥してから)被告側を向いて、

 

   「これに対して被告は原告に『譲渡の証拠を出せ』と言うのか? だって(被告自身が作成した)株主名簿に(原告の)名前が載ってんだろ? じゃあ、それが無効である事を証明するのは、(原告じゃなく)被告だろ!」

 

と語気を荒げる裁判長に対し、被告代理人は目もあわせず、たじろぎもせず着席したままである。 これにコチンと来たのか、裁判長は、一層怒り口調で、

 

   「次回は、被告がその証拠を提出しなさいっ!!!」

 

と被告を叱った。 この瞬間、私は勝訴を確信した。

 

そして次回の日程を調整し、裁判長は席を立った。 私は慌てて、起立した。

 

法廷から出ると、原告代理人(私が依頼した弁護士)が、被告の答弁書のコピーをくれた。 見ると被告代理人の事務所からFax送信されたものである。

 

それは、A41ページ半、添付書類は委任状だけである。 何ら証拠も添付されていないばかりか、単に原告に株式の譲渡の証拠を求めるだけだ。

 

これでは裁判長でなくとも、

 

   (こいつ、やる気あんのか?)

 

と思うだろう。

 

   ――――――――――――――――――

 

それにしても法曹は、皆、どんな場面でも冷静沈着なのかと思った。 否、今回の公判の裁判長も、そうだろう。 

 

でも、そうだとしたら迫真の演技である。