パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ28―ボールを使って・・


Y士は直径25cmくらいのボールを持って来た。 ピンクでふわふわした、ボールである。 そう言えば、患者と理学療法士とが2mほど離れてボール投げをしていたのを、見た事がある。 あれは、楽しそうだ!

 

・・と思ったが、違った。

 

台に腰掛け、靴を脱いだ私の右足の下に、Y士はそのボールを置いた。 つまり、私が右足でボールを踏んでいるのである。

 

Y士は私に背筋を伸ばし、ボールの弾力を利用して、右足を上下する様に指示した。 ボールを持ってきたのは、このためだった。

 

これが、簡単な様で、大変なのだ。 背筋を伸ばすと、腰が折れる角度は小さくなる。 その小さな角度を、右足を上げる事により、更に小さくする・・」しかもパーキンソン症候群による脱力感もあり、思うように行かない。 左右の足を替えても同じだった。

 

すると、Y士は

 

   「ここの関節の可動域は、もともと狭いんです。 私だって、これくらいしか上がらないんです」

 

と、フォローしてくれた。 確かに、難しい・・

 

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最後は平行棒の間で、スキーのジャンプの格好をする訓練だ。

 

私達が平行棒のところに行くと、先客が高さを85cmまであげていた所であった。 そこで早速スキーのジャンプの格好をしてみた。 横から見ているY士は、

 

   「ハイ、上体を起こし・・ もっと胸を張って!」

 

ち指示したので、その通りにやってみた。

 

   「家でも、この練習はやってますか?」

 

   「これは、余り(やっていません)・・」

 

   「その割には、上手だなぁ・・」

 

と褒められてしまった。