パーキンソン病/症候群の闘病記です。 同病の方々のご参考になれば幸いです。

idやURLのPSPとはパーキンソン症候群の中の進行性核上性麻痺、PAGFとはPSPの非典型例である純粋無動症の事です。

リハビリ424―手のリハビリ

 

さて、今日は理学療法の後に作業療法がある。 担当は、M士である。 リハビリ室内の台の上で待っていると、M士がやって来た。 軽く挨拶を交わし、早速、施術に入った。

 

先ずは、前回の復習・確認である。 両手を前に出して、強く握ってパッと開いたり、開いた両手を小指から順次親指まで指を折って閉じたり、逆に開いたり、同じ事を親指から小指に向かって開閉したりしていた。

 

さて、「手のリハビリ」と言う事で、色々な事をやった。 その内、一つを紹介しよう。 M士は棚から、工作用のマット・タッパーウェアに入った蛍光オレンジ色の物体・塗り箸を持って来て、テーブルの上に深緑色のマットを置き、タッパーウェアを開いた。 中には粘土の様なスライムの様な、蛍光オレンジ色の不思議な可塑性物体が容器の深さの6割程、入っていた。

 

さて彼は、その粘土をマットの上に出し、細く伸ばして、直径15cm位の円を作った。 そして、私の方から見て一番奥、即ち、12時の方向に塗り箸で切って見せた。 そして、私に箸を渡した。 

 

私は1時半、3時、4時半、6時と8等分し、一周したが、未だ彼が待っている様だったので、更に半分にして16等分にした。 結構力が必要だが、難なくやり遂げた。

 

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印象的だったのは、輪投げを使った右腕の訓練である。 彼は、先ず、私を台に腰掛けさせて、断面30cm角・長さ80cm位の直方体を2つ、私の左わきに積み上げた。 

 

続いて、彼は輪投げの芯を右手に持ち、投げ輪―――と言っても、13mm用の水道ホースを長さ60cm程に切り、両端を合わせてビニールテープで留めた手作りである―――を左手に通して、台に腰掛けたままの私の正面に立ち、こう言った。

 

   「左腕を台に着けたまま、右手で輪を取って、それをこの棒に入れて下さい。」

 

そう言って彼は、左腕の輪を1本繰り出した。 私はその輪を右手で取り、彼が左手に持つ輪投げの芯に入れて行った。 途中、彼は芯の位置をギリギリ届かない位の場所に位置させたりした。

 

もう、これが何の(ための)訓練か、お分かりだろう。 前回のリハビリで、右手を動かす時、肘から先のみが動いていき、上腕部を含めた全体的な動きに乏しかったからだったからだ。