退職祝いに蛍観賞と食事会(続)
さて、とろろご飯とスイーツを戴いたら、頃合いの時間になってきた。
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因みに、このとろろご飯が、これまた旨いっ! 押し麦を併せて炊いた白飯に、出汁で伸ばした自然薯を漬物と赤出汁の味噌汁で戴く・・ もうこれだけでも、立派な「食事」だ。
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そして炭火を上げ、待っていると、園内に「ほー、ほー、ほーたる来い」と歌が流れ、全ての照明が落ちた。 すると、そこは漆黒の世界となった。
が、数分すると目が暗闇に慣れ、空が認識できる様になった頃、部屋の裏側に明るく光る小さな青い光源がいくつも見えた。 そう、蛍である。 その光は、下の清流で放たれ、一条の光となって、山肌から木々を昇っている様だ。
程なく、中庭の方から歓声が聞こえてきた。 中庭にも、蛍が放たれたらしい。 室内をそちら側に移動し縁側に腰掛けていると、いくつもの光が緩やかな軌跡を描き、点滅していた。
これが夢なら、覚めないで欲しい。 と、思った。
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20分程で、照明が回復し、夢の時間は終わった。 すると、仲居さんが小さな封筒を持って来て、渡してくれた。 表書きには「佳き日をお祝いして 奥高尾 うか○鳥山」と墨書してあり、中には集合写真が4枚入っている。 これが、お祝いに対する店側の心遣いである事は、申すまでも無い。
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こうして、私の退職祝いの宴席は、お開きとなった。 そして、皆が満足の内に義弟の運転で帰宅した。
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こんな素晴らしい席を設けてくれた義弟に感謝している。 今でも、寝室の電気を消すと、蛍が現れる様な気がする。